第24夜： 二重の罠 �� ページ40
魔法使いの里―――
「ゼロ様、お久しぶりです！暫くは里にいらっしゃるのですか？」
「ああ！年のせいか、長期出張が身体にこたえるようになってね―――」
「まだお若いのに、何をおっしゃいますやら！！デュプリケート様のお陰で、留守の気がしませんけどね」
(――――ゼロ？)
とんがり帽子を目深に被り、魔女の姿(ミスト)に扮した隼は、偶然立ち寄った魔法使いの里で民達の会話を耳にした。
近くにある魔女の里で、仕事に使ういつもの薬品を仕入れた後、
ついでにマリカから薬品の配達の任を受けていたのだ。
彼女の調合する薬は、魔法使いの里のコアな客に絶大な人気を誇っている
。なんでも”惚れ薬”等というものまであるとかないとか……
(―――それ、アリアに使ったら一緒に温泉行ってくれるのかな。
いやいや、バレた時の後が怖い…やめとこ―――)
配達の要件を終えた隼は、
魔法使いの里で買い込んだ珍しい果物等を詰め込んだ紙袋を抱え、
街を歩きながら、魔法使い達の会話に耳を傾けた。
視線は彼らに向けることなく、高い屋根上に待機させたお供のハクと視界を同調させ、
映像情報を確認する。
”あの金髪の男がゼロ……たしか、ここの副長だったな？”
”はい。
ゼロ＝アリセシア……。
魔法使いの里の副長でありながら、自身は長期出張に出かける事が多い為、
数十年に一度しか里には戻らないようです。
代わりに、ゼロと瓜二つの顔を持つデュプリケートという遣いの者が副長の任を代行し、
どこかにいる本体へと情報を送っているとか……“
精神感応で、ハクから詳細な情報が届く。
”デュプリケート……あれは、何度か見かけたことがある。
表情がまるで機械のように冷たいから、見ていて不気味だ”
“生物ではないですからね―――
あれはオートマタ(機械人形)…魔法の力でまるでヒトのように動いていますが、
アンドロイドです”
”―――解っている。
アレ(デュプリケート)がヒトなら、是非あの無表情を弟子入りしたいくらいだ”
(―――弟子入りしてその技術……何に使うおつもりで？)
ハクはいつものツッコミを、ぐっと胸に抑えた。
そんなハクの苦悩はつゆ知らず、隼の興味はゼロに注がれていた。
”世界中を旅してまわる――――か。
いったいどんな興味深い情報を持っているのだろうな……”
”―――……まぁ、殆ど鬼の里に戻らず、他族の里に入り浸る主といい勝負なのでは……？”
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kohaku(プロフ) - レイレインさん» 有難うございます！師弟の回はもう少し続きます…！ (2021年5月27日 7時) (
レス) id: cbd072c832 (このIDを非表示/違反報告)
レイレイン - この陸翔と隼の関係、好きです！やっぱり結局は師弟なんだな。と温かくなります。 (2021年5月27日 6時) (レス) id: b67eda2bb0 (このIDを非表示/違反報告)
美園(プロフ) - いえいえ、こちらこそ身内みたいで見てて微笑ましいです！これからも身内みたいな幼馴染お願いします笑 (2021年5月26日 18時) (レス) id: 0b7aaa97b0 (このIDを非表示/違反報告)
kohaku(プロフ) - 美園さん» すみません…CSの関係逸脱してしまっていますかね…（汗）ハノンさんの事は、身内のように心配して、大事にしています！（陸翔達のCSで、ハノンさんとの関係欄のセリフ参照位に…照） (2021年5月26日 18時) (レス) id: cbd072c832 (このIDを非表示/違反報告)
セレーネー(プロフ) - kohakuさん» よし、応援します！頑張れ！隼さん！ (2021年5月26日 18時) (レス) id: f5691cda52 (このIDを非表示/違反報告)
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