第19夜：言葉遊び �� ページ17
「そういえば…“隼(ハヤブサ)”の学名は“Falcoperegrinus”―――
放浪者の意味があるな…なかなか捕まらないアイツに似ている」
言葉に嫌味を感じたリリアは、ここぞとばかりに反撃した。
「あら？ハヤブサは生態的につがいとの絆が強く、片方が死ぬまで生涯を連れ添うの。それに帰省本能があるから、何万キロ渡っても戻って来るらしいわよ？素敵よね〜」
「なんだよ―――リリアもハヤトの味方かよ」
陸翔はチッと舌打ちし、面白くないと言わんばかりに顎肘を置く。
里長同士の静かなる戦い(？)にアリアは苦笑いで席を立つ。
「あの―――僕、お茶を淹れなおしてきますね」
そくさくと出ていくアリアの背中を見送ると、リリアはクスリと笑みを浮かべた。
「きちんとアリア(つがい)の元に戻って来る…確かに、似ているのかもしれないわね」
・
・
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(はぁ……)
客間を出たアリアは、中庭に面した渡り廊下を急ぐ。先程の光景に、思わずため息が零れた。
(糖分足りてないのかな…甘い物も一緒に持っていくか―――)
「アリア―――」
天から声が降ってきたかと思うと、視界の隅に紺色のショールが揺れた。
背中から、ひんやりとした冷気と共に、追って気配が濃くなる。
振り向くアリアの頬に、深紫の長髪が揺れた。同時に、後ろから抱きしめられたのがわかった。
「―――隼？」
アポイントメントを取らずに会いに来るなど、珍しい。
(これではさっきの陸翔さんみたいじゃない)
揶揄ってやろうと口を開いたが、次の隼の言葉で声を呑み込んだ。
「ハクが―――アリアの話をするから…アリアに会いたくなった」
隼がこんな風に甘えるのは珍しいから、また顔が赤くなっているのだろうか。
頬に触れる隼の耳が、冷たくて気持ちいくらい……。
(えっ―――僕そんなに顔真っ赤？！隼に後ろから抱きしめられただけで、瞬間湯沸かし器？)
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kohaku(プロフ) - レイレインさん» 有難うございます！師弟の回はもう少し続きます…！ (2021年5月27日 7時) (
レス) id: cbd072c832 (このIDを非表示/違反報告)
レイレイン - この陸翔と隼の関係、好きです！やっぱり結局は師弟なんだな。と温かくなります。 (2021年5月27日 6時) (レス) id: b67eda2bb0 (このIDを非表示/違反報告)
美園(プロフ) - いえいえ、こちらこそ身内みたいで見てて微笑ましいです！これからも身内みたいな幼馴染お願いします笑 (2021年5月26日 18時) (レス) id: 0b7aaa97b0 (このIDを非表示/違反報告)
kohaku(プロフ) - 美園さん» すみません…CSの関係逸脱してしまっていますかね…（汗）ハノンさんの事は、身内のように心配して、大事にしています！（陸翔達のCSで、ハノンさんとの関係欄のセリフ参照位に…照） (2021年5月26日 18時) (レス) id: cbd072c832 (このIDを非表示/違反報告)
セレーネー(プロフ) - kohakuさん» よし、応援します！頑張れ！隼さん！ (2021年5月26日 18時) (レス) id: f5691cda52 (このIDを非表示/違反報告)
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