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いやいやいや｡
何で?引き寄せ体質なのはミヤちゃんでしょ、私じゃない｡え、もしかして気づいてないだけで私もそういう体質なの……?
何で私がこんなに混乱しているかって言うと｡
｢よ、4989番さん｣
ばったり会っちゃったんだよね、4989番さんに｡
早くない?ねえ、早くない?さっきミヤちゃんと別れてからまだ1回も細胞さんに酸素届け終わってないんだけど?
どうしよう、めっちゃ気まずい｡どうする?次に見かけた時にする?でもがっつり目が合っちゃったし、名前呼んじゃったし｡逃げちゃった私が悪いんだから、ちゃんと謝らないと｡
｢3010番ちゃん｣
4989番さんに番号を呼ばれた途端、私は酸素を抱えたまま頭を下げていた｡
｢ごめんなさいっ!｣
4989番さんは慌てているみたいだった｡顔上げて、と言われたから言われた通りにする｡
｢ごめんなさい4989番さん｡名前呼ばれるの慣れてなくて、というかミヤちゃんにしか呼ばれないのでびっくりしてしまって｡4989番さんに名前呼ばれるのが嫌だったわけじゃないんです、なんなら大歓迎なんですけど、なんて言うかおそれ多いっていうかその｣
｢待って待ってストップ｣
口を4989番さんの手で塞がれたため、どっちにしてもしゃべれない｡
｢めっちゃ早口だったね｣
そう言いながら口から手を離されたので、私は苦笑いを浮かべた｡
｢じゃあ、俺に名前を呼ばれるのが嫌だったとかそのせいで俺のこと嫌いになったとか、そういうわけじゃないんだね?｣
｢もちろんです、嫌いになるはずありませんっ!｣
4989番さんは私の返事を聞いて、ホッとしたように笑った｡
そっか、4989番さんも私と同じ気持ちだったのか｡
ケンカしたわけじゃないけど、無事に4989番さんと仲直りできた｡よかった｡
｢じゃあこれからはもう逃げないでよー?Aちゃん｣
思わず逃げそうになった足をぐっとおさえた｡うーん、まだ時間はかかりそう｡
｢あはは、本当に慣れてないんだ｡顔真っ赤だよ、Aちゃん｣
4989番さんがニヤニヤして言ってくるからなんかすごく悔しくて｡
｢善処しますよ、49さん｣
そう言うと49さんは驚いたような照れたような顔を見せた｡
……これでおあいこだ｡
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作者名：futureblue�鏡� | 作者ホームページ：http:/
作成日時：2019年9月19日 17時
