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｢あ……う……｣
嬉しさとか驚きとか困惑が混じりあって、もはや言語として成り立ってない｡日本語はどこに行った?
｢おーい、大丈夫?｣
私の前にしゃがみこんで、私の顔の前で軽く手を振る好中球さん｡
え?え?夢か何かなの?
どうやら夢ではないらしい｡
それなら一体何が起こっているんでしょう?誰か頭空っぽな私でも分かるように丁寧に説明してください｡
｢4989番、その子びびってんじゃね?｣
｢あ、そっかそっかー｡ごめんねー｣
しゃがみこんでいた好中球さん、4989番さんはどういうわけか私に謝って立ち上がった｡
何で?
何で謝るの?どうしてどっか行こうとするの?
……もしかして、好中球さん達が怖くて何も言えなくなったって思われたんじゃ｡
だとしたら違うよ、そうじゃない｡
そんなことありえない｡ありえるはずがない｡
だって私はずっとずっと昔からあなたたちに憧れていたんだから｡
好中球さん達はもう私に背を向けて歩き出そうとしている｡
違うんだよ、待って｡多分勘違いなさってますから!
ここで何も言わなかったら｡
誤解をとかずに別れてしまったら｡
うん、私、絶対に後悔する｡一生後悔する｡
｢あの!｣
びっくりした様子で振り向く好中球さん達｡
頑張れ、私｡ミヤちゃんだって後押ししてくれたじゃない｡
大丈夫、私ならできる｡ちゃんと言える｡自信を持て!
｢助けてくれてありがとうございます!私、好中球さん達が怖いわけじゃないんです!あの、ただお礼が言いたくて、｣
ここのタイミングで立ち上がろうとするがどうもうまくいかない｡
あれ?どうしたんだ?
……おいおい待ってくれよ、そんな馬鹿な｡
赤血球にとって足は命だろ?力が入んないとかお笑い草だよ｡
｢……すみません、大変申し訳ないのですが｣
こんな時に情けない｡
｢お手を貸していただけないでしょうか｣
腰抜けた｡
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作者名：futureblue�鏡� | 作者ホームページ：http:/
作成日時：2019年9月19日 17時
