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佐野 side .
Aの母親。
……つまり、当時のチーフマネージャーに出会ったのは、ジャニーズWESTのデビューが決まってすぐの頃。
「当時はね、この事務所に女のマネージャーは私一人だったの」
A「それはなんとなく、母から聞いたことあるかも、」
その時櫻木さんに頼まれたわ。Aを守ってやって欲しいって。
A「守る……？」
「うん。私のツテであの子をこの事務所に入れたけど、男の世界に女の子一人。きっと苦労させるだろうって」
櫻木さんの言う通り、デビューしてすぐの頃は批判が絶えなかった。
ジャニーズに女なんていらない。あの子だけズルい。
それでも必死に笑ってるAを見て、この子を守らなくちゃいけないと思った。
A「……母、そんなこと気にしてたんだ、」
「私もマネージャーで女一人だったから。Aの苦労は、何となく分かる気がした」
櫻木さんが早くして亡くなったのは予想外だったけど、守らないとって気持ちはより一層強くなった。
マネージャー職に没頭して、彼氏だっていなくて、
それでも子供は欲しかったから、Aは当然我が子のように可愛かった。
.
A「佐野さん、私もね、……佐野さんのこと、勝手にお母さんみたいだなって、思ってたの」
「……そう思ってもらえてたなら嬉しいわ」
A「うん。……この前マンションの前で倒れた時あったでしょ？」
A「あの時もね、抱きしめてくれた佐野さんの温もりとか、声とか聞いて、母を思い出したの」
A「懐かしいなぁって…… 夢にまで出てきた」
そんな風に笑ってくれるAが本当に愛おしくて、
ただの芸能人とマネージャーっていう関係以上に、私にとってAは大切な存在だった。
.
「……ねえ、A、」
A「なに？」
「ごめんね、変わってやれなくて。……大切な時期なのに、体調のことも気付いてあげられなかった」
A「ううん、……隠してた私が悪いの、」
そんなAの細くなった身体をそっと抱きしめる。
そして、
「Aのためにしてやれることは、これぐらいしかなかった」
「だから一緒に頑張ろう。……そして絶対、元気になって帰ってきて」
.
そう耳元で呟けば、Aは全てを理解したように涙を流し始めた。
.
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ゆ - はじめまして、コメント失礼します。病気の種類は違いますが私も骨髄移植を経験した事があるので感情移入してしまい号泣してしまいました。とてもいい作品でした、ありがとうございます。 (2021年10月15日 2時) (
レス) id: c4af2e4959 (このIDを非表示/違反報告)
天音(プロフ) - 最後まで読ませていただきました！他の作品も同じくとても楽しく読ませていただいています！みーぽんさんも色々あって辛かったやろうに最後まで頑張ってくださりありがとうございます！ (2020年1月13日 10時) (レス) id: 715a92623b (このIDを非表示/違反報告)
のんぷー - 一気読みしてしまいました、もう感動です…泣 みーぽんさんのお話本当に好きなんですよっ！笑 うん。最高です。笑(語彙力)…色々辛い時期あったと思いますが、私はみーぽんさんの味方なんでねっ！大好きなんで！これからも受験勉強しながら応援してます！笑 (2020年1月13日 1時) (レス) id: e6b646413d (このIDを非表示/違反報告)
のら(プロフ) - 今全部読み終わりました！みーぽんさんお疲れ様です！この作品のお話も深い内容のものだし、同時期にいろいろ思い悩む事もあってみーぽんさん自身筆が止まる事もあったと思います。最後まで頑張ってくれてありがとうございました！次回作も楽しく読ませてもらいます(^^) (2020年1月12日 19時) (レス) id: b5a337c0e2 (このIDを非表示/違反報告)
しい - 涙止まらなく、鼻水垂らしながら読んでましたけどほんとにいい作品です！！！今の状況をあまり分かっていないのですが、どうか自分の気持ちに負けずに頑張ってください！！！！ (2020年1月12日 1時) (レス) id: 56b3f35bf7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：望穂
| 作成日時：2020年1月5日 21時
