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再度の面会_4 ページ28

「だろ?無理やり言わされたんだよ!」

さらにヒートアップする木本に、
葵は柔らかい口調を崩さず問いかける。

『ちなみに、そういった荒っぽい取り調べは初日からだったんでしょうか?』

「えっと…
最初は、じわじわ聞いてくる感じだったんだよ。
でもやってねぇって言い続けてたら、3日目くらいから急に怒鳴ったり机蹴ったりし始めやがって…」

『貴方が拘束されたのは8日前ですから…
とすると、怪我をしたのは4,5日前ということになりますね。』

葵は、
わずかに目を細めながら、可哀想に、といった表情を浮かべつつも、
的確な情報を述べる。

「た、多分そうだよ」

やや焦り気味な木本の口調に、
神山はつい猜疑心を交えた視線を向けそうになり、慌ててメモに向き直る。

(今日は、木本の、味方であるべき。
だったな。)

『お話聞かせて頂いてありがとうございました。
最後に一ついいですか?』

「…なんだよ。」

『事件のあったコンビニ、1ヶ月前まで働いてたようですが、
どんなお店だったんですか?』

「え、ど、どんなって…?」

木本の表情が、昨日見せたような少し怯えたような、怒りを交えたような表情に変わる。

『すみません。コンビニのアルバイトって経験したことがないもので。
けっこうアットホームな楽しい職場なのかなって。
ただの、好奇心です』

「は…?アットホームとか、そんなわけねぇだろ…
ありえねぇ」

吐き捨てるように話す木本の言葉から、
何らかのトラブルがあってアルバイトをやめたのだろうか…、と葵は思った。

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作者名:white12 | 作成日時:2019年7月1日 21時

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