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出会い ページ1

「あ〜疲れた。」







暗い道、蛍光灯の明かりが道を照らす時間


ひとりの男がゆっくり家への道を辿っていた。









「また…失敗してもうた…」









この男は仕事で失敗し

とても落ち込んでいる様子だった。







ネクタイを緩め髪も乱れていて

自分自身を嫌っているようだった。









「なんで…おれなんかっ……んわっ…?」


「いてっ…」









ふらふらと歩く男と

前から来た同い年くらいの男がぶつかる。





お互いに尻餅をついて

仕事帰りの男は持っていたカバンがとんだ。









「あっあの…ごめんなさいっ大丈夫ですか?」






仕事帰りの男はすぐに立ち上がり

カバンをひろってぶつかった男に近づいた。









「あ、大丈夫です。…えっと神山くんやろ?」


「え、なっなんで名前をっ…」


「おれ、きみのドッペルゲンガーやから。」


「………えぇ?」









理解出来ていない神山の手をつかみ

ぶんぶん振った。





ドッペルゲンガーと名乗る男は

神山の腕が千切れそうになるくらいに

振り回す。






神山の顔は歪んでいたが

どこか、嬉しそうで楽しそうだった。









「ドッペルゲンガーって…どういうこと?」


「神山くんには、そう見えてないだけでな?
ほかの人から見たら…
神山くんがふたりおるようにみえとるの!
だからおれはドッペルゲンガー!
あ、おれは重岡大毅!
1週間だけ、俺が君の代わりになったるよ。
だからそない悲しい顔せんでや?」

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作者名:緑のシルクハット | 作成日時:2018年1月7日 18時

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