負けず嫌いな女の子VSぶりっこ女の子 ４

お誕生日 ページ15

「大毅！！」





うちが活動停止する前の話。


今日は大毅の誕生日で、気合を入れて作ったケーキが冷蔵庫の中で今か今かとまっている。



今の時間は、午後9時。



今日はあえて誰も大毅に「おめでとう」という言葉を言っていない。



流星が、大毅を連れて遊んでいる間にうちの家では誰もが忙しく動いている。






「とも、そっちはおっけ？」





智「おん、ええで！」





料理担当のうちと智くんは、あと少しの時間を使って料理のラストスパートに入る。



のん、杳ちゃんは飾り付けの準備。



お兄ちゃん組は、プレゼントの数を数えたりと余計なことを……




怒りたくても、可愛く動いてるから怒れなく。





淳太「いつ帰ったらええん？ってきてんやけど」





スマホのLINE画面を見せながら言ってきた。






「淳太そこ邪魔やねんけど」





いつもより、めちゃくちゃ低い声で怒ったふうにいえばショックΣ(・ω・;)を受けていて、


盛り付けをしながら、





「淳太ぁ」





そう言って呼べば、めちゃくちゃ笑顔でこっちに来て。


子犬みたいな。



いや、こいつはおじさんやから、年寄りの犬やろ。って自分の中で考えながら。





淳太「ん？何！」





地味にテンションが上がってて……



なんだかんだ言って大毅のこと好きやねんなぁ〜。


そう思いながら準備を進め、淳太に打ってほしいLINEを言う。





「あと少しやから帰ってきてもええで、


　長々と大毅を連れ出してくれてありがとうって打って」





淳太「はーい」





そう言ってから、もう6分。


さすがに長すぎやろ。



思って、淳太のほうを見てみると、めちゃくちゃ真剣にスマホとにらめっこしていた。





「んふふ」





小さく笑うと、それに気付いた智くんがこっちを向く。

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