≪01≫成り行き怪異探偵さん (ページ4)

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淳太くんと管狐さんページ4

◆

淳｢いってきます。｣

照｢いってきまーす！｣

朝食の後は、いろいろ片付けて支度して。
一緒に外へ。

照｢竹筒！ちゃんと持っててな？｣

淳｢はいはい。｣

子どもが水筒を肩から掛けるように、竹筒を肩に掛ける。
もうすっかり定着してもうた習慣。

飯綱使いやからね、一応。

淳｢ボディーガード、今日もよろしく。｣

照｢おう！任せとき！｣

最後にいつも通りのやり取りをして、いざ出勤。

大人になった今も、残念ながら霊感はバッチリ残ってる。
そして、怖がりも相変わらず。
照史は、そんな俺を守るボディーガードってワケや。

淳｢最近、おばけ増えたよなぁ・・・｣

照｢ほんまよな。・・・たまには戻った方がええかな。｣

淳｢え、何？｣

照｢な、なんでもないっ！｣

淳｢・・・？｣

照史とは、結構長い付き合いになった。
それでも、何考えてるか全然分からん。

・・・照史はまだ、俺に何か隠してることがあるような気ぃすんねんな。

照｢ほら淳太くん、着いたで！｣

淳｢・・・、おう。｣

気付いたら、いつの間にか職場の前。

照｢じゃ、今日も頑張って！｣

そんな言葉を残して、照史は姿を消す。
よくよく見ると、竹筒の蓋が外れてる。

淳｢いつ見ても、どう入ってんのか分からんな・・・｣

仕事中は、竹筒の中。
初出勤の前日、俺と照史で決めたルールや。

淳｢・・・さて、行くか。｣

ちょっとだけ気合いを入れて。
俺は、職場──────喫茶店のドアを開けた。