3年A組＿＿愛され美少女の話＿＿＿ (ページ26)

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翔「Aその傷手当てしないと…

立てる？」

『…うん』

Aは翔と一緒に教室を出た。

翔は手洗い場で、Aの手の傷を洗い流した。

『翔って、本当に優しいよね』

翔「どうしたんだよ、急に」

『いっつも、私の事支えてくれるし』

翔「Aには死なれたら困るからな」

『…あの日だってそうだったよね』

翔の動きが止まった。

翔はAの方をゆっくりと向いた。

『絶望のどん底にいた私を救ってくれたのは、

翔だったよね』

翔「A……」

『ごめん！

変な話して……』

Aは、蛇口を捻って水を止めた。

『翔、先に教室戻っといて。

私、先生に包帯とか貰ってくる。』

翔「…うん

気をつけろよ」

『ありがと』

Aは、美術準備室の前に来ていた。

そして、ドアをノックした。

『……先生？

入っていい？』

柊「どうぞ」

Aは、準備室に入った。

柊「…西宮か」

『…先生。

二人っきりなんだから、いつもの様に呼んでよ』

柊「A。

どうした。」

『包帯とかある？』

柊「あぁ、あるよ。

はい」

柊はAに、包帯を出した。

柊「A、

さっきはごめんな。」

『私の上、爆発した事？

もういいよ。

ちょっと痛いけどね』

柊「それもある。

でも。それだけじゃなくて、

Aの目の前で、中尾を刺したことだ。」

『……あぁ、なるほど(苦笑)』

柊「Aの過去を知っておきながら、

過去を蒸し返すようなことをして、

申し訳なかった。」

『…先生は、ホントに蓮を殺したの？

蓮、生きてるんじゃないの……？』

柊「……」

柊はAの問いかけに答えずに、Aの手を取り包帯をまいた。

柊「はい、終わり。

もう、教室に戻るんだ。」

『うん、分かった。』