嘘つき JW青×赤

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青side
　最後の最後で会えたのは嬉しいけど、やっぱりあかんことで。


店「後注文はお決まりでしょうか？」


青「俺はエスプレッソで。」


赤「同じので、」


青「苦いの大丈夫？」


赤「…………まぁ。」


　嘘やん。


　苦いコーヒー飲めないのに、、


　本真愛おしいってこの事なんやろな。


青「ミルクありますよ？」


赤「大丈夫です。」


　顔を歪めてコーヒーを飲んでいるのに、強がりやな。


赤「さっき言ってた最後ってどーいうことですか？」


青「あっ、実は今日で家庭教師終わりで。」


赤「えっ、」


青「明日引っ越しなので、会えるのはこれで最後です。」


赤「そうなんですか…、」


　ほらまたその苦しそうな顔。


　もし俺と同じ気持ちなら…、


青「重岡さん…、」


　プルルルルル、


　言葉を遮るように鳴った電話。


青「もしもし、」


嫁『明日の準備終わったかな？
早く終わらせちゃってね。
あっ、今いきまーす。
じゃ、またね。』


青「ん、じゃあまた。」


赤「奥さんから？」


青「まぁ。」


赤「じゃあそろそろ帰らなあかんですよ。」


青「えっ、」


赤「今までありがとうございました。」


　これで終わり。


　店を出て去っていく後ろ姿。


　これでええ。


　これでええって分かってる。


　でも、


青「まって、、」


　抑えきれんの。

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