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『へ、へぇー…そうなんや…』
彼女が全く俺に(正確にはドラマにだけど)関心がなかったことが分かって少しだけ落ち込む。
これから興味が湧けばいいと思っていたけど、やっぱりいざそう言われるとな。
そんな俺の様子を見て、Aちゃんは急に不安そうな表情になった。
花野「あ…ごめんなさい！！私、道枝さんが出演されてたって知らなくて…
お会いする前に調べておくべきでした。
お気を悪くされましたよね…？」
俺は慌てて首を振る。もうちぎれる勢いで。
『そんなことないですよ！1話だけのゲスト出演やったし、花野さんが覚えてなくても当然なんですから！』
俺がそう言っても彼女の表情が晴れることはなくて。
俺が出たのは何話か聞かれたけど、答えなかった。
まあ調べれば直ぐに分かってしまうことやけど。
エキストラに参加した現場に俺がいたことをAちゃんが知ったら、彼女はそれに気づかなかった自分を、もっと責めるような気がしたから。
◇
──────
「ねえねえ、茉白！放課後カフェ行こ！
茉白の愚痴聞くからさ〜！」
茉白が友達のすずに話しかけられ、
春川「さすが私の親友！私が話したいタイミング分かってる！」
と頷いた瞬間、誰かの手が茉白の肩に置かれる。
氷見「茉白、放課後は勉強しに行こうって約束したのに忘れたの？」
氷見の整った顔が、茉白の目の前に迫ってくる。
その様子を見ていたクラスメイト達は、地味めな女子と学校1のイケメンの間に何があったのかと大騒ぎだ。
すず「ちょっと茉白どうなってるのよ！もしかして2人は付き合って…？？」
シーっと人差し指を口元にもってきて、意味深な笑みを浮かべる氷見。
春川「私と氷見くんはそんなんじゃな」
否定しようとした茉白の口を手で覆い、耳元で
「バラされたくないんだろ？」
と囁いた。
──────
その後いくつかシーンを撮って、その日の撮影は終わった。
帰り支度を整えていると、彼女が近づいてきて遠慮がちに口を開いた。
花野「あの…道枝さん、さっきは本当に失礼しました」
『ホンマに気にせんでいいんですって！』
にこやかに笑いかけた時、ある考えが浮かぶ。
いきなりすぎるかと思ったけど、もう口は動いていた。
『気にせんでいいけど…
申し訳ないって自分を責めてまうくらいなら、ドラマ観てみませんか？
俺と一緒に。』
何言ってんねん、俺。
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wei(プロフ) - 憂鬱ちゃんさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけると励みになります！今後はリクエストも募集したいなと思っているので、楽しみにしていてくださいね！ (2024年9月23日 10時) (
レス) id: 35b5c99a6e (このIDを非表示/違反報告)
憂鬱ちゃん(プロフ) - とても面白いです！例のシーンの撮影のお話読めるのが楽しみです！これからも更新楽しみにしているので頑張ってください♪ (2024年9月23日 9時) (レス) @page45 id: b62c2f6570 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Lilac | 作成日時：2024年9月6日 17時
