柩の花嫁 【d!】

2 Engel Regen ページ2

目を覚ます




体は軽く肌は白い





ここが死後か、と身体を起こし辺りを見渡す






ステンドグラスが陽の光に照らされて埃が少しもない床に色彩の影を描いている




教会か……？




自身の姿を見える範囲で確認する





どうやら純白のワンピースに裸足だ





髪は生前では考えられないほど長く踝程まである




髪色も栗色とまあ不思議だ



死んだら髪は伸び色素が落ちるのかと1人でふむふむと感心する





なんだ死んでみても何ともないな





五感はしっかりしてそうだし痛みは無いし記憶だって普通だ



透けてないし物にも触れる



『あーあー……声は普通だ』






先程まで眠っていた花々に覆われた柩を跨ぎ出る





そこでようやく気づく



普通の人間にはない真っ白な羽が生えていることに





天使だ……！とこれには私も興奮した




人とは今まで味わったことない非現実的な事が自分の身に起こるとこんなにも興奮するのか





頭の中で指を動かすような感覚で羽を動かしたい




そう考えるだけで羽は羽ばたいてくれた




身体が宙に浮き少し羽を散らす






なんて楽しいんだ！！





先程まで私を囲んでくれてた花々を腕に持てるだけ持ちステンドグラスの換気窓から空へ飛び出した






空は青く空気は澄んでいて美味しい






羽を羽ばたかせ空をふわふわと泳ぐように飛ぶ






石城の真上で腕いっぱいに持った花々を散らした






花はゆっくりとふわりふわりと雨のように城へ降り注いだ





とても楽しい。





こんなに心が晴れやかなのはいつぶりだろうか







私は今幸せです。







________

A 見た目18歳ほど


髪 栗色 腰あたりまで
瞳 空色

肌は白く陶器のよう艶やか

身長は150cm

まさに天使のような羽を持っている

その容姿は美しく可憐で天使という言葉はあまりに似合いすぎるほどです



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羽を持って飛べたなら人間はそれはそれは楽しいでしょう。


これから彼等の視点へとなります

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