占いツクール
検索窓
今日:11 hit、昨日:1 hit、合計:4,947 hit

Twenty ページ22

再び並んで歩き出した記憶細胞とA。
忙しそうに駆け回る赤血球達を横目に、2人は会話を弾ませていた。
「次の代の赤血球さんは可愛い女の子だったらいいなあ」
Aは目の前を走っていく赤い上着の女子を見ながら、羨ましそうに言う。
「今の赤血球くんじゃだめなのか? 」
「いや、彼がだめって訳じゃないですけど。今まで女の子に当たったことがないので」
癒されそうじゃないですか、と記憶細胞に同意を求めたものの、Aが望むような答えは返ってこない。
ぷくっと頬を膨らませて、Aはムキになって記憶細胞に尋ねた。
「記憶さんは可愛い女の子と関わりたいと思わないんですか? 」
勝手すぎるが、記憶細胞にはあまり女子の知り合いがいないようにAには思えた。
だからこそそんな願望があってもおかしくないとAは踏んだのである。
だが記憶細胞の返答は彼女の考えの斜め上を行っていた。
「俺はAと話してるから特にそういうのはないな。Aが可愛いからもう十分満足してる」
そう言ってハムスターみたいに膨らんだAの頬を指でつついた。プシュッと空気の抜ける間抜けな音が鳴った。
記憶細胞に下心はなかったのだろう。
しかしAはそうと分かっていながら、戸惑っていた。
何でこんなにドキドキしているんだ、と。
Aは誰かに可愛いと言われたことがなかった。
A自身がそう仕向けたのだが、彼女を女性として見てくれた者もいなかった。
だから今、熱が顔に集まってどうしていいか分からない。
「A? 」
「は、はいっ!? 」
記憶細胞に呼びかけられて、Aは大袈裟に飛び上がってしまった。
「大丈夫か? 」
そうだ、記憶さんに他意はないんだ。ちょっと残念な気もするけど。
いや、そんなことはどうでもいい。しっかりするのよ、A!
動揺を落ち着けようと自分を叱咤して、深呼吸した。
そして大丈夫ですとAが答えようと口を開いた時、どこかから記憶細胞を呼ぶ声が聞こえた。

Twenty-one→←Nineteen



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (8 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
6人がお気に入り
設定キーワード:はたらく細胞 , 記憶細胞   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:futureblue鏡 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2019年3月8日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。