モブからチートに昇格しました。【ヒロアカ】

▽戦闘訓練 13. ページ37

八「もう少しでオールマイト先生が戻っていらっしゃいますよ？」


『んー…「言葉猫 Aは勝手に保健室にサボりにいきました」

って伝えて…

んじゃ、よろしくね』


八「あっ！ちょ、ちょっと！？」


僕は八百万ちゃんの呼びかけに聞こえなかったふりをして保健室へ向かった

＿＿＿＿＿＿＿＿

in 保健室


『失礼します』


僕はそう一言言いながら、保健室の扉を開けた


？「おやおや、随分と珍しいお客さんだねぇ」


くるりと椅子を僕の方に回して言うおばあさん


『…そうですか？

まぁ、僕がここに来るのは初ですがね』


僕は保健室の中に入り、扉を閉めた


？「お前さんがここに来たのは

あの少年のお見舞いか何かかい？」


保健室のおばあさんは僕の心情を悟ったかのように出久が寝ているベッドの方を見た


『その通りです、リカバリーガール』


リ「おやまぁ、私の名前を知っていたのかい」


『それはもう…知らない人はいないと思いますが』


その時、僕は脳内でリカバリーガールの情報を展開していた

リカバリーガール,雄英高校の看護教諭,個性 "癒し"…

漫画で得た情報は勿論、後から僕の前世の情報機械類で調べた情報も続々展開されていく


『リカバリーガール、少しばかり出久と話したいんですが…』


リ「残念だけどねぇ、疲労と怪我で私の個性で治しきれてないんだよ

だから今は…あの状態さ」


僕は出久の寝ているベッドに目線を移すと、そこには疲れ果てて起きる気配が無い出久の姿


『回復しきれてないんですよね？』


リ「身体の疲労が強すぎてねぇ」


『………』


僕は出久の寝ているベッドに向かうと、扇を手から出し、片手でそれを開いた


リ「何をする気だい？」


『ちょっくら個性で回復してあげようと思いましてね』


リ「！」


『桜扇…熟語……』


僕は個性"熟語"の発動手順を丁寧にこなし、そう呟いた


リ「これはまた…」


"いつも通り"に美しく扇から咲き乱れる桜の花は、まだ本題の個性の異能が発動していないのにも関わらず、人の心を温める力があると思わせるような姿を見せる

まるで時雨のように淑やかに


『“回復”…』


桜の雨が乱れ止み、辞典になり変わった事を確認すると僕は辞典に向かって呟いた

すると辞典はペラペラと高速でページをめくり、“回復”のページへ

そして黄緑色の光を放ち、出久を優しく包み込み

出久の怪我はみるみると治っていった


緑「…ん……A…ちゃん…？」


『うん、おはよう、出久』

▽伝えるために 14.　後半緑谷side→←▽戦闘訓練 13.

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