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7.大声 ページ9

「あ!姐さん!!!」

『この馬鹿デカイ声は……』


派手な金色の髪、
存在感を引き立たせる水色の瞳。


『コネシマ……少々声量を押さえてくれ…。
何より、耳が痛い』

「姐さん、ご無事でいらしたんすね!」

『話を聞け』


コネシマ・ツァーベル。
この男の家系は、少々残酷な血が流れている。


大昔、太陽の守り人と言われていた人間がいた。
彼の愛していた「ツァーベル」という犬が大本。


しかし所詮犬。
寿命は人よりも短い。
しかし犬は老衰では無かった。


犬の体に流れる血には不死の力が備わっていた。

その血を求めて人々が犬を食い殺した
では何故、ツァーベル家は存在するのか。


それは…霊としてさ迷い、そして肉体を探した。
犬は、案を思い付いた。


「以前自分を飼っていた主人にとりつく」こと。


そうして犬に操られ、男は子孫を増やしていった。


男は、不死の霊が取りついた体の為今も骨として生きている。

男は死欲を満たすため、稀にツァーベル家の女を拐う。



コネシマの世代でも、あったそうだ。
彼の妹や姉方も「それ」で亡くした


幼い彼は探した。
姉と妹を。

けれど地下で見つけたものは……
「頭を潰された姉」「ぐちゃぐちゃになるまで切られた妹」

それだけだった


先祖は死なない。
なら、その霊を封じ込めてしまえばいい。


彼はその方法を学ぶため、この学校に来た。
勿論、招待状を通してだ。



時折、彼は思い出す。
それは会話中であっても。


「それでな、〜〜〜」

『(俺がいなくてもいても、何も変わらない事実だ。
けれど、俺がもしも過去に戻れたなら何か変わっただろうか。)』

8.繋ぐ→←6.祈り



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作者名:かどユキ 芝 | 作成日時:2021年5月24日 23時

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