【H×H】幸福と不幸�次撻�ルア】

376話 ページ45

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キルア「なぁ、どうなんだよ」


少し怒り気味のキルアに笑顔を向ける私。



『特に何も考えてないけど…

……私も2人の役に立ちたい…
でも、やる事が無いから


なんか申し訳ないな…とは思ってたよ？』



それがバカな事なの？とキルアに問うと、キルアは目を瞑って黙り込んだ。



『え？何？ホントにどしたの？』


キルア「………ハァーー…



それ、演技のつもり？
目めっちゃ泳いでるけど」


うッッそ‼‼⁉
まさかの顔に出てた⁉‼


キルア「嫌でも分かんだよ、お前がバカな事考えてるの


Aってさ、

人には「自分の命を大切にしろ」とか「人に頼れ」とか言ってるくせに
自分には「何個もある命だから」「自分でやる」って言って結局重傷を負うよな」



ヴッ…と、自覚している事を指摘されてしまい冷や汗をかく。




キルア「1人で全部片付けようとするし、俺が聞いてもいっっつも「何でもない」の一言で終わらせやがる







……なぁ、お前のそーゆーのって、なんなの？


なんで1人でやろうとする？

なんで人に頼らない⁈

なんで自分を犠牲にする⁉‼


なんなんだよお前‼‼」


『ちょっ、キルア‼ここ…

あ、貸切りだった』←





ガッ




『‼‼』



キルアは私の胸ぐらを掴み、顔を顰めた。



キルア「ふざけてんじゃねェよ…

こっちは真剣なんだよ…なぁッ‼‼」



『そんなに怒らないでよ、キル……







ア…？』




ポタポタと、私の頰に涙が落ちてくる。
キルアの目を見ると、怒りと悲しみ…そして、不安が宿っていた。




『ど…どうして…泣いて』


キルア「俺はッ‼‼






もう、嫌なんだ……

友達が苦しんで、悲しむ姿を見るのは……ッ



もう…‼‼」







その言葉を聞いて、ハッとする。



キルアも……後悔しているんだ


ゴンがあんな風になったのは、カイトを殺されたからで……

そのカイトが殺されたのは、私達が原因だから





アルカちゃんに対するお兄ちゃんらしく頼もしい顔とは打って変わって、今は年相応の幼い子のような顔をしていた

そしてその顔は涙でグチャグチャになっている




その顔を見るとなんだか胸が苦しくなって、無性に撫でてやりたくなった。




子供扱いなんかじゃない



ただその顔が見たくなくて、いつもの顔に戻って欲しい……その一心で。

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