【H×H】幸福と不幸Ⅶ【キルア】 (ページ45)

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330話ページ45

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キルアはフラフラしていて、今にも倒れそうだった。

『…殺す……殺す殺す殺す‼‼

殺してやる…殺してやる…‼‼‼』

私は拳を握りしめ、キルアのダーツを睨む。

ドスッ‼

キルアにとどめを刺すかのように、キルアの腕に刺さる魚。

私はキルアに刺さっている魚を抜こうとするが、すぐに消えてしまう。

私が…私がキルアを守る…‼‼

キルア「……っぐ‼うあぁ‼あッ‼‼」

『キ、ル…ア…

死なないでよ…？私が…守るんだから…

まだ…‼‼』

口先だけで"守る"なんて言っても、策は何も思いついてないし、でも…でも私にだってできることが…できることって？その成功率は？もしそれがキルアの足を引っ張ることになったら？相手の能力しか今のところ把握してないのに⁉どうやって‼⁉こんなこと考えてる間にもキルアは傷つけられてるのに‼

バチバチッ

ポスッ

…今の音は…？

ダーツが終わったようで、キルアの服にはダーツの模様は付いていなかった。

…バタッ

『キルア……ねぇ……

え……？そんな……そんなわけ……

キルア…ねえ、キルア‼‼‼』

私はキルアの体を揺さぶり、叫ぶ。

「くくく…完璧に額のど真ん中貫かれてるわ」

横から声がして、そちらの方を見る。

『……お前達が……やったの……？』

「あら？この子もいたのね！存在感薄くて気づかなかったわ！」

「ま、今始末すればいいだけのことだ」

そう言って近づいてくる2人。

ザシュッ

「「……え？」」

2人はその場に倒れ、私はその体に跨る。
そして、1人の額をナイフで貫いた。

「ひっ…‼⁉」

『……ねぇ……

キルアのどこ……刺したっけ…？

腕も刺してたよね…』

グチャッ

「ギィィィ‼‼」

私は自分が抑えられなくて、全てを体に委ねていた。

抑えられない……？いや…抑えるもんか

『殺す……絶対に……』

グチャッ

ザシュッ

『殺す殺す殺す……殺す‼‼』

ザチュッ

ザシュッ

ポン

急に肩に手を置かれ、私は振り返った。

キルア「もう死んでんぞ、それ」

そう、笑顔で言うキルアだった。