【H×H】幸福と不幸Ⅶ【キルア】 (ページ23)

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308話ページ23

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ゴン「…ナックル

約束だよ‼
カイトを…カイトを絶対助けてね‼」

震える声でそう言うゴン。

ナックル「任せとけ。必ず連れて戻る

この割符に誓ってな！」

そう言ってナックルは、「飛車」の割符を取り出しゴンに見せた。

そう…私達は負けたのだ
ナックルにも、シュートにも

ゴン「キルア、A…

俺、弱いね
俺…思わなかった

弱いことがこんなに悔しいなんて思わなかった…‼」

歯を食いしばって、涙を流しながらそう言うゴン。
私もキルアもそれを見て涙を流した。

ブロロロ…

車の中で蹲るゴンと、体育座りをする私とキルア。

『………』

何か声をかけてあげたいのに、絶望で前が見えなくてそれどころじゃなかった。

ゴン…

ゴンが念を使えない30日間、私達がゴンを守るよ

『…ぅ、っ…く…』

どんなことをしても、何に代えても

それが過ぎたら…

『……っ』

過ぎたら…

キルア「A…」

ゴンともキルアとも…お別れだ

『…ふっ…くっ…ぅ』

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ゴン「う…うう」

私とキルアは同時にゴンを見る。

ゴン「うがーーーーー‼‼」

キ「『⁉』」

ゴンは突然立ち上がり、そう叫んだ。

『え、なになに』

ゴン「よし‼立ち直った‼

カイトは必ずナックル達が救出してくれるから、もっと俺は強くなる‼

戻ってきたカイトをがっかりさせないように」

スピン「なーんだ、ちゃんと分かってるじゃないの

出会いはあんたの方が早いけど、カイトとの付き合いは私達の方が長いから

この山を越えてもまだウジウジしてたら叩き降ろすとこだったわよ

カイトはきっと今のあんた達には会いたくないってね」

パン！と読んでいた本を閉じ、私達に視線を移すスピン。

スピン「彼は絶対に生きてるし、あんた達に望んでいるのは反省や後悔じゃない‼

今なすべきことは何か？

その正しい選択と、それを貫き通す意志よ‼

弱っちいなら鍛えなさいよ
ここでだってスクワットや腕立てくらいできるでしょ」

ゴン「うん！確かに」

スピンがハンターになりたい理由や、「コクチハクチョウ」についてを話している内に、私達の宿がある街についた。

そして宿の中に入り、廊下を歩く。

先程から感じる殺気…

敵うんぬんよりもまず、パームからゴンを守らなくちゃ;;;