25話 ページ26
『キルア…私ね、こういうの慣れてるから平気なの』
私は自分の太ももを指差す。
そんな私を見てキルアはただただ固まっていた。
『そりゃ怖いよね…太もも刺してもこんな平気でいられるなんてさ
でも本当はね、さっき自分の太もも刺すまではキルアのこと殺そうとしてたんだよ?』
そう言っても、私から目を離さないキルア。
だがその目にはまだ「不安」が宿っていた。
『ごめんねぇ…
でもさ私は狂ってるからさぁ‼
いつどこでキルアを殺しちゃうか自分でも分かんないんだよね‼
キル…』
…ハッ、と我に返った私はキルアを見た。
キルアは未だに狂った私から目を離さないが、拳を力強く握っていて、その手は震えている。
あ…私、またやったんだ
『キルア……ごめん
私、どうかしてたみたい』
そう言って私はキルアの片手を両手で包み込むが、その手はまだ震えていた。
完全に恐がられたなぁ…これは。
『……本当に、ごめんなさい』
キルア「A…っ」
私はキルアの片手から手を離して森林を抜け、そして試験会場へと向かう。
『太ももより、こっちの方が痛いや』
私はビンタされた方の頰を手で包み込む。
「±0」…使えばよかったな
私は自問自答を繰り返す。
使ってたら、明日にはキルアと仲直りできたかな
仲直り?無理無理。
キルアと楽しく喋りたいな
もうそんなこと出来ないに決まってる。喋るどころか目も合わせてくれないよ
私は目の前にある試験会場に入ると、ゴン達が私に向かって走ってくる。
ゴン「Aーー‼‼もう、どこ行ってたの?」
クラピカ「心配したぞ!豚を捕る時もいつのまにかいなくなって…」
レオリオ「それより、これから試験内容を変更して山に卵をとりにいくらしいぜ‼」
3人の問いかけに一つの反応も見せない私を不思議に思ったのか、3人揃って首を傾げる。
ゴン「あっ、そーいえば、キルアは…」
クラピカ「確かに、キルアがさっきから見当たらないな
!待て、A…
その傷は」
『ゴン、クラピカ、レオリオ』
『……ごめん』
私はゴン達の横を通り過ぎて、飛行船に乗り込んだ。
貴方達の傍には…もう、居られない
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しゃーぺん@彩(プロフ) - Ruiさん» そう言ってもらえて嬉しいです!投票ありがとうございます! (2020年8月10日 22時) (レス) id: 29f36bfc35 (このIDを非表示/違反報告)
Rui - しゃーぺん@彩さん» イベント参加ご協力感謝致しますこの作品一番好きなので投票させて頂きました! (2020年8月10日 22時) (レス) id: 79cb60a812 (このIDを非表示/違反報告)
しゃーぺん@彩(プロフ) - Ruiさん» 了解です! (2020年8月10日 22時) (レス) id: 29f36bfc35 (このIDを非表示/違反報告)
Rui - しゃーぺん@彩さん» 嬉しいです画面にそのままペースト、もしく通常検索すれば出てくると思います。 (2020年8月10日 21時) (レス) id: 79cb60a812 (このIDを非表示/違反報告)
しゃーぺん@彩(プロフ) - Ruiさん» 是非参加させて頂きます!!お誘いありがとうございます! (2020年8月10日 11時) (レス) id: 29f36bfc35 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しゃーぺん@彩 | 作成日時:2019年1月30日 21時