黄金の弾丸 (ページ11)

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第十話記憶ページ11

「あ～～♡♡まさかこれを使えるようになるなんて思ってもなかった～～！」

ジョジョがいることも気にせずシャルはだらしなく笑い、まるで子供が欲しかったおもちゃを買ってもらった時のように浮かれていた。

ジョルノはそんな様子を微笑ましく見ており、同時に胸が痛かった。

「ジョジョ、ありがとうございます！」

「気に入ってもらえたなら良かったよ。これからもあそこは自由に使っていいからね」

「！！ありがとうございます！」

フーゴは呆れるような表情をしたが、口には出さなかった。

護衛チームにいた当時の彼女は二丁拳銃を使っていた。欲しい銃は手に入れるのが困難なものばかりだったのだと思われる。

「……私、他にはどんな記憶を失ったんだろう」

声のトーンが自然に落ち、シャルは銃をぎゅっと力強く抱きしめた。

「……。」

「なんか……何となく、何となくなんですけど……ジョジョとか、ミスタとか、フーゴとか……初対面ではない気がするんです」

「！」

「街ですれ違ったとか、そんなレベルじゃなくて……もっと、強い関係……」

思い出そうとしたが、シャルはそれ以上思い出せず、「なんで…わからないんだろう」と零した。

「……思い出したりするのは、ゆっくりでいいよ」

「はい……」

「そうだ、お守りを渡しておくよ」

ジョルノは机の引き出しからてんとう虫の形をしたアクセサリーをシャルに渡した。

「てんとう虫…？」

「てんとう虫は、幸運を運ぶお守りだからね」

「ありがとうございます…？」

シャルはてんとう虫の小物をじっくりと見つめていたが、やがてーー首を横に振り、「わかんないよ…」と零した。