ネテロ会長に保護され育てられています

3話 ページ3

保護開始から5時間


深夜２時


保護したのち、少女は本部の一室に運ばれた

一応危険人物扱いのため、ハンターが二時間交代で見張りをしていた

拘束具の類いはつけると起きてしまう可能性があるためつけられていない



深夜ということもあってか起きる気配はない




保護開始から10時間


午前7時


依然として少女に変化はない

自身の髪で守るようにして眠り続ける

見た目からして8歳程度だろうか

呼吸が浅いため生きているのかが心配になる


まだ起きる気配はない




保護開始から15時間


正午12時


今の見張りはネテロがしていた

自分がつれて来たからと部下の心配をよそに見張り役をかってでた


保護をしてから既に15時間が経過している

一切起きる気配がないが一体何時間寝るのだろうか


ガチャ


扉が開く音がして、そちらを見る

「会長、どうですか？様子は」

「おお、ビーンズか。見ての通りじゃよ。」


ほれ、と少女の方を見やる

窓など、外の光が入る場所が一切無かった地下室とは違い大きめの窓によって日の光が部屋を照らす


『･･････ん･･･？』


小さい声がして起き上がった少女

少し驚いた表情で少女を見やるネテロとビーンズ


『･･････?』


辺りを見回しここがいつもと違う場所だと気づく

そして見たことがない人間がいることに気づく

起きてはいるが変わらずオーラは垂れ流したままだ

翡翠のような透き通った翠色の目がまっすぐネテロとビーンズを見つめる

「起きたかの？」

つとめて優しくこえをかける

言葉ははっさず首だけ動かして肯定の意を表す


「名前を教えてくれんか？」


『ナンバー153、120cm、15kg、12歳』


あくまでも事務的に自分のデータを読み上げる

声量はない


8歳位だと思われていたが実際は12歳だという

年齢にたいする身長、身長に対する体重がおかしい

いったいどのような生活をしていたのか、いつ、どんな目的であそこに来たのか、親はいるのか
数々の疑問が頭をよぎったが、あえて口に出すことはない


「･･･そうか。ワシの名前はネテロじゃ。よろしくな」

「ビーンズです。よろしくお願いします」

少女には何故二人が悲しい顔をしてるのかがわからなかった

5話→←2話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す