十話 ページ10
翔吾side
立花が過呼吸になってしまうんじゃないかと思うほどに、涙を流していた
…えっ、ちょ、えぇ！？
さすがに本当にそんな反応はしなかったが、正直心の中ではそう思っている
いや、まさかこいつが泣くとは…いや、人は誰しも何かしら意外な一面は持っているものだ。おかしなことではないのだ…うん、きっと…
…というか、この格好はさすがにダメだよな
さっきは夢中になりすぎで気づかなかったが、こいつ今すげー格好してんだ…
ブラウスの前を下まで切られていて、今手で上の方だけ抑えてるけど、下着が完全に見えてしまっている
しかも、今ここまで号泣している状況で上を隠せなんて言えるほど空気を読めない訳では無い
…いや、そこも大事だけど、今は…置いておこう
翔吾｢…ごめんな｣
彩｢…え？｣
俺が謝ると、なぜ謝るんだという表情をした
翔吾｢いや、実はお前がさ。その…KZの会議が終わる時に、めっちゃ作り笑顔してただろ？
それが気になって、帰り道が一緒って嘘ついて、お前の様子を勘ぐろうかとしていまして…｣
そう目線を逸らしながら言うと、一瞬沈黙の後に
彩｢はぁっ！？な、なんでそんなこと…！
KZのメンバーがやってた方が、まだ納得いってるよ！｣
そう驚きながら言ってきた
待て待て待て！！驚きすぎて両手でその驚きを表現すんな！！完全に今見えてるから！！
そんな願いも虚しく、立花はそのリアクションをやめなかった
彩｢それに、私達めっちゃ仲悪いのに、なんでそんな気にかけてくれたわけ？
お人好しにもほどがあるよ…｣
翔吾｢…嫌いだから、だよ｣
彩｢は？｣
翔吾｢お前が何かその…自然体？でいてくれないと、こっちが調子狂うんだよ
普段はあんな風に馬鹿正直に悪口言い合ってる相手が、自分以外の奴だとしても、作り笑顔で笑ってる姿はなんか…
見てて、腹立つ｣
そう目線を逸らしながら言うと、立花はキョトンとして、少し考えてからこう言った
彩｢…あ、あの
あんたの事は嫌いだし、ムカつくけど…考えが変わった
…その、ほんとに、ありが｣
プルルルルルルル！！！
翔吾｢おっ！？｣
彩｢うわぁっ！？な、なに！？｣
そう言いながらスマホを見ると、立花の顔がサーっと青ざめていった
恐る恐る通話ボタンを押し、怯えながら会話していたら、いきなりえっという顔になった
翔吾｢…どした？｣
彩｢…ママからだったんだけど…
私今日、家帰れなくなっちゃった…｣
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未麗 - びっくりするくらい面白いです！ (2022年3月13日 21時) (
レス) id: 662d0a9b46 (このIDを非表示/違反報告)
春 - この作品大好きです。更新頑張ってください! (2021年10月24日 17時) (レス) @page21 id: 1a52a06ab6 (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - この作品好きなので更新待ってます！ (2020年5月9日 21時) (レス) id: 62402bd543 (このIDを非表示/違反報告)
世羅 - 少し彩の性格と口の悪さが・・・だけど新鮮で面白いです (2020年4月5日 21時) (レス) id: 635a6689c3 (このIDを非表示/違反報告)
りーちゃん - とっても、おもしろいですね！もう更新しないのですか？悲しいです。。。私は、更新待ってます！頑張ってくださいね！ (2019年11月22日 19時) (レス) id: 65a8024b6b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：私の番です | 作成日時：2019年9月28日 16時
