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ut side


Aちゃんはトリプルネガティヴの乳癌やった
見つかった時にはもう遅かった


リンパ管への転移、その他臓器や髄にまで転移していた


それがわかった日もそうやった
俺が泣いてるのにAちゃんは泣かない


『私は大丈夫だから、そんな泣かないでよ』


そう笑っていた
なんでそんな大丈夫だなんて言うんやろか…


入院して治療しても自宅にいても変わらないと言うので彼女は薬で痛みを抑えて働くことを選んだ


彼女の両親も癌だったらしく、こうなることは分かっていたと言っていた


『鬱は浮気性治しちゃダメだよ?私が死んだ時に1人になっちゃうから。』


そう言っていつも笑う
苦しそうな表情は見た事がない


今だってそうだ…
救急車に乗って病院に運ばれてる


全身に強い痛みがあるだろうに…
なのに俺の手をつかんで笑ってる


『助けてって…言ったら…ほん…とに助けて…くれた…鬱は…やっぱり…自慢の…夫だよ…』


はぁはぁと荒い息でそう言う


「話さんでええねん…なぁまだいかないよな…」


彼女は何も答えない
ただ笑って、こちらを見ているだけ


答えない時はきっと…彼女の心と答えが真逆なんだろう
いつもそうだ


「Aちゃんは…強すぎる…なんでそんなに重いもん抱え込んでるのに…辛そうな表情見せへんの…?」


『私が泣いたら…みんな心配…しちゃう…』


ほら、今やって自分のことより周りのことなんや
自己犠牲がすぎる…


『鬱は…私の事忘れて…幸せに…なってね…?じゃないと…安心して…ぃけない…から』


「バカ言うなや!俺が…A以外を愛せるわけないやろ…こんな人に出会ってから…もう無理や…


食事やって、A以外の女の飯は食えへんし、Aと一緒やないとダメな人間になってもうたんやで…」


俺の方が先に泣いてまうやろ…
辛くて泣きたくて仕方ないのはそっちやのに…


絶対に人前で泣かない
昨日の夜やって、俺が帰ってこないと思ったから泣いてたんやし…


「自分の心に…正直に言うてみぃや、全部聞いたるから」


『私…本当は…もっとい…いぎだぃ…まだ何も出来てない…思い出も作りたい…一人に…なりたく…なぃ…』


箍が外れたのか、大粒の涙とともにこぼれてくる本音


『私は…もっと…ぅつと…ぃっしょに…いたい…ょ…』


初めて聞いた彼女の涙声
そして、弱音


今やっと…吐いてくれた
辛かったよな…頼りない俺でゴごめんな

ら→←だ



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設定キーワード:wrwrd , 鬱先生 , 大先生   
作品ジャンル:恋愛
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狐奈(こな)(プロフ) - 凄く感動しました、…親の前で感動しすぎて泣きそうに…。短編物語を見るのはあまり無くてどんなのだろうと見たらすごくて、物語も良くて感動する短編物語でした!!!(すいません、語彙力)…これからも頑張ってください!!!(土下座、) (2月10日 20時) (レス) id: 2eccc978f3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:くいな | 作成日時:2020年2月9日 18時

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