私は大丈夫だから【ut】

私 ページ1

貴方side


今日も彼は帰ってこなかった


1人でベットに横たわる


寂しくないかと言われれば…寂しいよ


でも、浮気性の彼だから


仕方ないなって思えるの


私は彼のお嫁さんだから


彼の理想のお嫁さんになるの


浮気だって、許しちゃうの


温かみのない冷たいシーツ


最後に一緒に寝たのはいつだろう


今日は帰れないだなんてLINEは何日連続で入ってるんだろう


彼が置いていったキャスターをくわえてみる
タバコなんて初めてだ


先端に火をつけて吸ってみるけれど、ゴホゴホと咳き込んでしまう


でも少しだけ…彼のような匂いがした


今頃…他の女の人といるのかな


心臓がぎゅっとしまった


涙があふれるけれど、シーツにくるまって涙を止める
止まるわけないのに…


あぁ、なんて私はダメなんだろう
これじゃ鬱の理想のお嫁さんになんかなれないや


あなたに愛想つかれちゃう


ガチャッというドアの開く音がした


帰って…きたのかな


今日は女の人と一緒じゃなかったのかな


今寝室に入られたら…泣いてることがバレちゃう
めんどくさいって思われちゃうかな…


嗚咽をどうにかして隠す


いつの間にかそばに来ていた鬱
そっと指で涙を拭われる


「…ごめんなぁ」


ただそう言って頭を撫でてどこかへ行く


謝罪なんてしなくていいのに…


私の方こそ…ごめんなさい


あなたからした女物の香水
それがたまらなく嫌で嫌で…


その人に嫉妬してしまうこの心が嫌だ


私は大丈夫だから


あなたは自分の好きなようにしていていいの

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