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「ペ神おるか？」
「おんで〜。スープやろ？話聞いとるから入って」
招かれて医務室に入ると、落ち着く香りのアロマが焚かれていた。
不思議と俺も落ち着く。
「……どうや？様子」
「そうやね…ちゃんと身体が結晶を異物だと思ってくれたおかげで熱が出てきたから思っているよりは回復が速そう」
氷嚢を頭に乗せて、顔を火照られせているAは、それはそそる顔をしているがこんな時に襲えば死刑じゃ済まされない。
写真撮っとこ。
「ほんじゃあ、俺行グェッ！？」
写真も撮ったし、俺がいても役に立たないと思ったので早々に部屋を出ようとすると襟を掴まれて喉が締まる。
後ろを見れば逞しいペ神の腕が俺の服を掴んでいた。その顔は雑面に隠れてわかりにくいがニッコリと微笑んでいることは分かる
「……は、は？えっなんやねん」
「コネシマも同じ麻薬すったんやろ？ベッドはまだ空いとるから休んどけ。」
「は！？いやええって！俺まだ書類が」
「都合いい時ばっかり仕事人間になるんよな〜だめでーす。はい、おやすみ」
抵抗も虚しく、腕っ節の強いペ神に引きずられてベッドに眠らされる。
そしてシャーーッとカーテンが引かれる。
しきりはあるが、横にはAが眠っている
「A……」
さらりと、髪を撫でた。
すると、猫のように手に頭を押し付けてくる。可愛くてぐり、と撫でてやると薄く目を開けた
「しっま…、えへ」
「……！？」
えっ、待って欲しい息が止まりそうなんやけど待ってなんで俺録画してないねんんんんあああああああ阿呆、俺のアホ。
何が起こったんか分からんかった神様俺様A様頼むもう1回今の奇跡を見せてくれ
「……俺の事、シッマって呼んでくれたな」
進歩、と信じてええやろうか。
軍を抜けてから仲間から知り合いみたいな対応になった時は驚いた。
俺らのことを様付けで呼ぶわ敬語で話すわで俺らはその時Aにこうすがりついた。
『頼む、そんな他人みたいな呼び方やめてくれ。そんな話し方せんでくれ』と。
半分脅しみたいなやり方でここまで来たけど
「好きやで…」
どこかで見た映画のように、唇にキスをしたらこの悪夢のような現実から起きてくれるだろうか。
嗚呼、そんな訳ないのに
でも、試してみないとわからないのだ。
俺はAの唇に口を重ねた。優しく、起きないように。
…ああ、矛盾してて、面倒臭い
唇からイチゴの味も、酸っぱいレモンの味もしなかった
苦い、薬の味がした
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まうる - 一言だけ言わせて下さい 最高過ぎて死にそう (2019年8月25日 22時) (
レス) id: a48c43d4d7 (このIDを非表示/違反報告)
根無し(プロフ) - Jpipiさん» ありがとうございます！ (2019年8月23日 20時) (レス) id: 7ed1204e38 (このIDを非表示/違反報告)
根無し(プロフ) - ねこさん» ありがとうございます！私も個人的にこの表現気に入ってますので嬉しいですね。静かに狂気が這いよります。 (2019年8月23日 20時) (レス) id: 7ed1204e38 (このIDを非表示/違反報告)
Jpipi - あ、ヤバ…。尊い＾＾ (2019年8月23日 19時) (レス) id: 022f9f82f7 (このIDを非表示/違反報告)
ねこ(プロフ) - トントンの恍惚とした、って言う表現すこです。ていうか狂った感じが大好きです (2019年8月23日 11時) (レス) id: b1b20001d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：根無し | 作成日時：2019年8月18日 17時
