4話 ページ5
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いやでもあればただのタラレバだったというか。
珍しく教室に硝子と2人きりになって、何故か宝くじ当たったらどうするか、とかそういう話になって。
『ま、100万くらい当たったら別荘買うかな』
『100万じゃ足りないでしょ』
って会話をした、気がする。
つい昨日の出来事だったけれど、こんな些末な会話いちいち覚えてるわけが無いし、それを本気に捉える夏油って実はすごい馬鹿だったりすんのか？
「あんなんよくある"もしもの話"だろうが、一々本気にすんなよ」
「お金はあって困るものじゃない。君に損はないと思うよ」
お前と付き合うことが大損だっつーの。
そんな言葉は、目の前で必死にメリットをアピールする夏油を見ていたら口には出せなくて。
だって、いつも余裕綽々としてるこいつが、私と付き合うために馬鹿みたいな提案をして、必死になっている姿ってとても面白可笑しいじゃないか。
こう、ギャップ、みたいな？
夏油にこんな一面があったなんて知らなかった。
もう少しまともに向き合ってやればよかったかな、とも今では思う。初対面の印象が悪すぎて、できる限り会話をしないよう避けてきたのだから。
いや、ちょっとまって。
「…え？私お前とまともに喋ったの、1年前のその日くらいじゃね？」
え、なんで好きになったのそれ。
ビンタしたのがまともに喋った、最初で最後の日だった。それ以前は話していないし、それ以降だって私は夏油と話してない。夏油から話しかけられた記憶もない。
「……そうだね。私は話したかったんだけど」
「いや、話しかけて来なかったじゃんかよ」
目の前の男は、どこか言いづらそうに視線を外して、口元を大きな手で覆った。
「……………………恥ずかし、かったんだ」
「は？」
え？いや、なんで？
話しかけるのが恥ずかしいって、お前、
「…………夏油って、ヘタレだったのか」
「……うるさいな」
顔を真っ赤にしてそっぽを向く夏油をつい凝視してしまった。あの、夏油が、照れている。私みたいな怪力女に対して、である。
ちょっとだけ、可愛い、かもしれない。
「…それで？私は返事が欲しいんだけれど」
「なるべく良い返事だと嬉しいな｣と笑う夏油に、私も満面の笑みを向けて。
「ぜっっったいにお断りだわ」
夏油は膝から崩れ落ちた。
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らぅ(プロフ) - 夢主イケメンすぎwww最高ですwww (8月8日 8時) (
レス) @page23 id: f9b0273b6d (このIDを非表示/違反報告)
名無し(プロフ) - お友達のイラストもよわよわな夏油もつよつよの主人公も大好きでしたありがとうございました (2022年3月8日 3時) (レス) @page24 id: 3c352c4c7a (このIDを非表示/違反報告)
nana(プロフ) - 夢主ちゃんすごいかっこよかった！！これは惚れちゃうね！私も惚れました！ありがとうございます！！ (2022年1月17日 3時) (レス) @page22 id: 7f38ffe42c (このIDを非表示/違反報告)
お茶ん(プロフ) - チョット待って夏油サイコーすぎるWWW 五条に絶対普通に告った後のアピール用に金持ちラブ情報与えたのに、告る時点でのATMはもうネタじゃんWWW わらび餅さんサイコーですWWW (2021年8月30日 22時) (レス) id: f8c5dcff4c (このIDを非表示/違反報告)
わらび餅。(プロフ) - あいりさん» あいりさんありがとうございます〜！夏油が惚れるのもわかる！と思っていただけるようなキャラにしたかったので、好きになってもらえてとっても嬉しいです〜！読んでくださってありがとうございました！ (2021年7月22日 20時) (レス) id: b794bc2212 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わらび餅。
| 作成日時：2021年3月6日 17時
