【呪術廻戦】最凶呪術師は最凶ルートを回避したい

8話 ページ10

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「……何をしてるんだ？お前たち」

「……すんませんした」



現在、五条と私は夜蛾の拳骨を5回ずつ食らい、約2時間正座で説教を受けている。


絶対こうなるとは思っていたけど、ここまで怒らせる気はなかった。本当に。
私の予想を遥かに上回る勢いで夜蛾が怒っているのは、9割9分五条のせいなのだが、当の本人は。



「この女が防げなかったのが悪いんだろ」


と全ての罪を私になすり付けている。


ぶち殺すぞ。



五条を煽りに煽って校庭に出た私は、1発殴って気絶させてしまおうという気持ちでいた。
もちろん、術式で攻撃しようとは一切思っていなかったし、流石の五条も最強と周囲からおだてられているのだから自分の能力の高さは自覚しているはず。それならば彼も術式を使うことは無いだろうと踏んだのだ。




それが間違いだった。


まぁ確かに？無下限くらいは使ってくるだろうな〜と思って、無下限の効果を無くすための術式は私も繰り出した。だから全く術式を使わなかったかと言われると嘘になる。

五条はまさか無下限を破られるとは思わなかったのだろう。
私が彼に接近して渾身の1発を顔面に入れる直前には、とんでもなく間抜けな顔をしていた。

写真撮っとけば良かったな、と思うくらいのアホ面だった。


私から1発お見舞された五条は、すぐに立ち上がってこっちを睨むと、なんとこのクソガキ、「術式順転『蒼』…！」と術式を展開し、大木と一緒に私を校舎まで吹き飛ばしやがったのだ。

あまりに予想外だったため、私も防御のために術式を繰り出したが完全には間に合わず、校舎に打ちつけられた。


その結果私の計画には無かった自身の怪我と校舎の破壊ができてしまい、私たちは夜蛾にこっぴどく叱られていた、というわけ。



「まさか自身の力を自覚しているコイツが、術式を使うとは思わなかったんだよ」


「お前だって使っただろーが！」


「私のは防御一筋だろ。攻撃は素手でしかしてない」


「………2人とも、反省の意が見えないな」




あ、やべぇ。
と思った時には時すでに遅し。




「いっでええええ"！！」


「ぐっう"ううう"！」




タンコブが2つ、私と五条の頭に追加された。

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