【呪術廻戦】最凶呪術師は最凶ルートを回避したい

6話 ページ8

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五条悟が入学してきた。


その噂は瞬く間に校内に広がり、五条がいることで、五条を除いた入学生にもかなりの注目が集まっている。

中でも、五条と同じクラスに配属された夏油傑と家入硝子。


まぁ、私は3人のことをよく知っているから噂を聞いても「ふーん」としか返さなかったけれど、心の中は大変荒ぶっていた。

当たり前だ、だって未来の最強と最推しと超絶美人が入学してきたんだから。
そのうち顔を合わせることもあんのか、とワクワクしていたけれど、なんと悲しいことにまっっったくもって顔を合わせるような機会がなかった。本当になかった。これ天与呪縛のせいじゃないよな？

学年が違う上に等級すら違うのだから仕方ないといえば仕方ない、とは思う。それにしたって歌姫は既に会ってタメ口聞かれて「五条も夏油もクズ」って言ってたし夜蛾も額に手を当てて深いため息ついてたし、特級術師の私がまだ一目たりとも見れてないの普通にヤバくないか。



「なんで私だけ会えないんだよ避けられてんのか？それとも意図的に誰かが会わせないようにしてんのか？なぁ夜蛾？」


「先生をつけろ」


「い"っだぁあ"！？」



作中で見たとんでもない拳骨を喰らう。まーじでこれ痛い。
夜蛾てめぇよくも転生トリップチート夢主の私にデカいタンコブ付けてくれたなゴラァとは思うものの、後に学長となる人を呼び捨てにしている私にも非があるので不満を口に出すことはしなかった。

夜蛾、お前私の元の世界に居たら即パワハラで教員免許剥奪だかんな。


「……お前の天与呪縛もあるだろうが、会わせないようにしてるというのはあながち間違いでもない」


「もちろん、私ではないが」と続ける夜蛾の顔はかなり険しい。
その表情と先程の言葉から察するに。


「あー……上層部か」


「……恐らくな」


納得といえば納得、である。
原作でも描かれているが、御三家である五条家は老害野郎どものしきたりが根強く、その呪力と天賦の才から、幼い時から億超の懸賞金を掛けられてきた。
そんな箱入り娘ならぬ箱入り息子を、私のような人格破綻者(夜蛾曰く)に接触させるわけにはいかない、というのが上層部の見解なのだろう。

恐らく、私がチート級に強すぎるのも問題だ。




「んとにカスしか居ねぇな呪術界隈。腐った蜜柑かよ」

「お前の察しがいいのも困りものだ」

「そりゃお褒めに預かりどーもぉ」

「褒めていないんだが」


……え？今の褒めてないの？

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