【呪術廻戦】最凶呪術師は最凶ルートを回避したい

4話 ページ6

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「お前は、天与呪縛によって常に禍に見舞われる」


開口一番にそう言った父上に、私は白目を向いた。

いやだって馬鹿だろ。
普通4歳の娘にいきなり「天与呪縛」とか訳分からん言葉使うか？呪霊とか呪術師とか、そういう基本的なところから話せよ最初はよ。



そんな事を思っても私は4歳。何も知らない、無垢な4歳である。




「てんよじゅばく、とはなんですか？」

「生まれた時から、お前は呪われているということだ」




だから何で天与呪縛から入ろうとするんだよ！そういう事じゃねぇんだよ！
しかも「生まれた時から呪われてる」とかまだ幼い娘に言う言葉じゃないだろどう考えても！

内心ブチキレの私だが、天与呪縛から離れようとしない父に諦めてなんとなーく理解した振りでやり過ごした。




まぁ結局聞いたことは殆どが前世で得た知識。
この世には呪霊というものがいて、それを祓うのが呪術師という職。父上も母上も呪術師である。我が御手洗家は呪術界でも御三家には及ばないものの、それなりに歴史ある家である、と。

まぁ流石に我が家が呪術界でも名を馳せる程の家柄だとは知らんかったけど、大した情報ではない、ような気がするからいっか、と頭の片隅に追いやった。



「お前は御手洗家の長女として申し分ない力を持っている」



「だから将来的には、東京校に行って、呪術師になって欲しい」と続けた父上の顔は、どうにも晴れやかではなくて。

まぁそれはそうだろう。呪術師というのは常に死と隣り合わせ。
愛娘がいつ死ぬか分からないだなんて、きっと私が想像するよりもずっとずっと苦しいことだ。そう考えると、前世のあの女子生徒はなんの怪我も無く家に帰れたんだろうかと気にかかる。それに、私の両親にも苦しい思いをさせたのではと、今更ながら申し訳なく思った。



「お前の一つ下に、五条家の神童と呼ばれる五条悟様がいらっしゃるんだ」

「は？」

「……え？」


まてまてまてまて。
思わず素で「は？」とか可愛げ無い返答しちまったじゃねぇかよ。父上も驚いていらっしゃるよ。

マジで言ってる？五条悟が1個下？
さしすの1個上ってことなの？それ私、未来の最強に会えるってことじゃん。
さっきまで前世に思いを馳せてたのが嘘のように今のことしか考えられない。

だって。


「父上。私は、必ず呪術師として役目を果たしてみせます」




最推しの夏油傑を救えるかもしれないと、気づいてしまったから。

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