STORY 8-3 ページ23
【爆豪side】
デクの胸ぐらを掴んで壁に叩き付け、「ヒーローにはなれない」と叫んだ一件から始まった、棗との喧嘩。
あの日から俺は、棗とは一切口を利いていないし、目も合わせない。
棗の声が聞こえる度に、棗が視界に入ってくる度に、イライラする俺。
このイライラは、棗に対しての苛立ちとは、また少し違うような気がする。
棗と気まずい関係になってしまった今、俺は棗と会話をする事が出来ない。
それなのに、周りのクラスメイト達は楽しそうに棗と会話をする。
俺だって、あの一件が無ければ、棗と会話する事が出来ていたのに。
最低でも、一日一度は会話をする機会があったのに。
爆豪「俺とも話せや、クソザコが………あッ」
ボソッと零してしまった自分の呟きに、咄嗟に口元を手の甲で覆った。
俺は今、なんて言った?
「俺とも話せ」と言ったか?
これじゃあまるで、俺とも話して欲しい、と言っているみたいじゃねえか。
爆豪「あ゛あ゛ぁぁああッ!!クソザコが!!生意気なんだよ、俺の頭から消えろ!死ね!死ね!!」
ボーッとすると必ず脳内に棗の顔が浮かぶ。
ほとんどの時間、棗の事を気にして考えてしまう。
棗の事を気にしている自分に苛立ちを覚え、両手で頭をガシガシと掻きむしっていれば、俺/の/手に誰か/の/手が触れた。
咄嗟に顔を上げて見てみれば、そこにいたのは白い歯を出して満面な笑みを浮かべている────切島。
切島「どうした!ストレスでも溜まってんのか?」
爆豪「……っせ、構うな」
切島「棗か?」
爆豪「はああ゛!?ンなわけねえだろ!!」
切島「おうおう、棗の事か!仲直りしてえって?」
爆豪「だからアイツの事じゃねえーっつの!!」
切島に図星をつかれては、慌てて否定をするけれど、切島は「ニシシ」と笑いながら俺の前の席を引いて座った。
切島「もう何日間もお前ら、話してねえもんな」
爆豪「別にどうでもいい。アイツの事なんて眼中に無えし」
切島「そ?俺は結構好きだけど」
爆豪「…あ゛?」
俺の机の上に頬杖をつきながら、廊下側に座る蛙吹梅雨の席/の/周りを、不審者のようにうろうろと歩き回る棗を見つめる切島。
.
287人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
星野彼方(プロフ) - 百票目は俺がもらったぁ! これからも頑張って下さい (2021年3月18日 11時) (レス) id: e6bb8eb5cf (このIDを非表示/違反報告)
雪猫(プロフ) - 磯野さん» レスが早ええ…。もう…しゅき…。 (2018年11月28日 21時) (レス) id: a2a172a5bd (このIDを非表示/違反報告)
雪猫(プロフ) - あ、やべ…直ってた…。(^_^;)…頑張ってください!(言い逃げ) (2018年11月28日 21時) (レス) id: a2a172a5bd (このIDを非表示/違反報告)
磯野(プロフ) - 雪猫さん» 雪猫様、こんばんは。以前もコメントして頂きましたよね、ありがとうございます!見直した結果、修復致しました!以前に引き続き、文字化け箇所を教えて頂きましてありがとうございます!これからもどうぞ、よろしくお願い致します! (2018年11月28日 21時) (レス) id: 1f5e84e895 (このIDを非表示/違反報告)
雪猫(プロフ) - 再びこんばんは!(*´∀`)♪夢主君の性格しゅきィ…。あ、あとまた文字化けが…ページ23,24です!毎度毎度申し訳なくなってしまう…。続きが楽しみです!(*´▽`*) (2018年11月28日 21時) (レス) id: a2a172a5bd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:磯野 | 作成日時:2018年11月19日 22時