愛をこめて。２

いくつもの思い出を ページ38

3.




Aちゃーん、こんにちは。

ユン･ジソンです。


ソンウから聞きました。あいつすごい落ち込んでたよ。たまに会いに行ってあげて？

この手紙は届くことはないけど、自分の気持ちを整理することも兼ねて書きたいと思う。


Aちゃんは気づいていないと思うけど、俺は結構前から君のことを知っていました。あんなに明るくて接客のいい子忘れるわけないもんね。

Aちゃんと初めて話したのは、俺が酔いつぶれた日。橋に寄りかかってた俺を凄い勢いで引っ張ったんだよね笑 あぶない！って叫びながら笑

そのあと、嫌なことあったら聞くから死ぬなって必死に話してくるもんだから可笑しくなっちゃって…うん失礼だよねわかってる。でも、見ず知らずの男を気づかうとかどんだけ優しい子だよって思ったの。


それから、店に行く度に結構話したね。

閉店近い時は隣に座って大学の愚痴を聞いたり、手を焼いてる教え子の話をしたり…


ソンウがね、言ってたんだ。

Aちゃんがいると周りが明るくなるって。



そんな不思議な力を持ってるAちゃん。俺の教え子にも明るい子はいくらでもいたけど、Aちゃんみたいな不思議な魅力を持つ子はなかなかいなかった。


Aちゃんは俺を含め、出会った人達みんなを笑顔にさせられるんだ。だから別れを惜しむ人が多い。


俺も、すごく寂しい。


だってもうあの店に行っても、Aちゃんはいないんでしょ？


Aちゃんみたいな子に出会えて、すごく幸せだった。

また、どこかで会おう。

俺がそっちに行くまで待っててくれるかな？

少し長い時間かもしれないけど、待ってて欲しい。



元気でいてね。



ジソン

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