212. ページ17
>Iwamoto side.
『話って何？』
席についてふっかのと俺のと2人分の生ビールを頼んで、それから少し袖をまくる。
話を切り出した俺に少しだけ視線を上げたふっかは、
片肘をついたまま前髪を掻き上げて、はあっと小さく溜息をついた。
…Aとなんかあったのか？
明らかに様子がおかしい。
いつもみたいにヘラヘラしてねーし。
「…照、俺が今から聞くこと、全部ちゃんと答えて。」
ちょうど真上にぶら下がってる裸電球の光で、テーブルに俺とふっかの影が映ってる。
ふっかの指の隙間から溢れた前髪の間から、探るような瞳が俺を捉えた。
「……Aが俺のこと好きってのは事実？」
一瞬、時間が止まったみたいに感じた。
どこで知ったんだろう、
誰かに聞いた？それとも自分で気が付いた？
『…そうだよ、』
そう言えば、ふっかは静かに目を見開いた。
多分今の今まで信じられなかったけど、俺の言葉で確信したってところだろう。
……もっと喜べばいいのに。
ふっかの表情は固いままだ。
俺に遠慮して喜べないんだとしたら、それはそれでなんかなー。
俺の方はもう、ちゃんと諦めついてるんだけど。
「……照は、いつから知ってた？Aの気持ち、」
ふっかがグイッと眉を寄せて、弱った猫みたいな目で俺を見つめる。
酔ったサラリーマン2人組が大きな声でゲラゲラ笑っている横で、
俺は少し温かいおしぼりを手で握ったり放したりしながら、その質問に答えた。
『はじめて会った時からなんとなくはわかってた。』
「…え、」
ふっかの表情がまた、驚いたように止まった。
パチリパチリと目を開いたり閉じたりしながら、必死で頭を回転させてる様だ。
そんなに長いことお前のことをAが好きだったとは思わなかった？
でも本当はもっと長いよ。
Aは高校の頃からお前のこと好きだったんだから。
思い返してみろよ、
お前といる時のAの顔とか、仕草とか。
そしたらわかるはずだ。
わかりやすいくらいAはふっかに一途で、最初から最後までお前しか見てなかったってこと。
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こゆき(プロフ) - *なべふか*さん» 最後までお付き合いいただき本当にありがとうございました…！！そのように言っていただけてとても嬉しいです…！新作もよろしくお願いします！！ (2020年6月25日 10時) (
レス) id: e5c6dc30ce (このIDを非表示/違反報告)
*なべふか* - お疲れ様でした*ストーリー素敵過ぎです!!最後の展開は号泣でした､､､今読み終えすごくロスしております笑また1から読んでみようと思います^^ありがとうございました!新作も覗かせて頂きますﾈ!! (2020年6月25日 0時) (レス) id: 2b33477f89 (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - 名無し85099号さん» コメントありがとうございます…！！リアルですか…！嬉しいです！！こちらこそ最後まで読んでくださってありがとうございました！今後もよろしくお願いします…！ (2020年6月24日 18時) (レス) id: e5c6dc30ce (このIDを非表示/違反報告)
名無し85099号(プロフ) - ほんとになにかどこかのドラマか映画を見ている感覚になるほどストーリーが素敵でした！そしてまたふっかさんがリアル(涙)ほんとに面白かったです有難うございました！ (2020年6月23日 18時) (レス) id: ead5991952 (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - 希依良さん» 最後まで読んでいただきありがとうございました！！とてもありがたいお言葉嬉しいです…！今後もよろしくお願いします！！ (2020年6月19日 10時) (レス) id: e5c6dc30ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こゆき
| 作成日時：2020年6月1日 15時
