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「美味しいですか？」
パスタを口にする私に、前に座る目黒がそう言う。
あの後、戸惑う私に優しい笑顔を向けた彼はそのまま私をイタリアンに連れて来た。
『…うん、美味しい。』
「顔に書いてありますよ、美味いって。」
わかりやすいですよねー、と目黒がグラスに入った水を飲む。
『…目黒はこういうところよく来るの？』
「いや、今日はAさんと一緒なんでちょっとカッコつけました、」
『ふっ、なにそれ、』
あまりに素直すぎる回答に思わず笑みが溢れる。
目黒はそんな私を見て、ゆるりと口角を上げた。
「やっと笑ってくれた。」
『…え？』
「今日このままずっとそんな悲しそうな顔のままだと俺的にも結構キツかったんで、」
俺のことは気にしないでください、って彼は持っていたグラスを置く。
「あ、まあずっとそのまま意識しといてくれてもいいんですけどね？」
『…わかったよ、ごめん、正直どういう感じで接していいかわかんなくなってたの。今からは普通でいく。』
私の言葉に、目黒は「そうしてください、」と言って笑った。
食事を終えて、目黒に連れられて街を歩く。
首に巻かれた目黒のマフラーが温かい。
街には、至る所にクリスマス仕様の広告があって、駅前の商業施設の前には大きなツリーが飾ってある。
目黒は時折私に話しかけては、笑ったり相槌を打ったり。
多分彼なりに、私が気まずくならないように気遣ってくれてるのがひしひしと伝わってきた。
どこに向かってるのかわからないけど、彼の足は止まらない。
私に合わせてくれてる歩幅のおかげで歩きやすくて、
そういう優しさに、また胸が痛くなる。
…きっと、目黒を好きになれたらすごく幸せになれるんだろうな。
私の目に見えるくらいわかりやすく好意を示してくれて、欲しい時に欲しい言葉をくれて。
……やっぱり彼は、少し佐久間と重なる。
だけどそれでも。
そんな素敵な人をフってでも、私が追いたいのは、
今も昔も変わらず、ずっとふっかだけ。
だから今度はちゃんと選択を間違えないように。
傷つけるのを怖がって逃げるのは誰のためにもならないから。
……だからちゃんと突き放そう。
しばらく話をしながら歩いていると、目黒の足が止まって、
「着きました、」
『……目黒、ここ、』
予想外だった今日の目的地に、私は目を見開いた。
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ひすい - 面白すぎて一気に見てます、、！ふっかさんと両片思いに歓喜しながら、めめやひーくん切なすぎて今泣きながらコメント書いてます。笑色んな感情がぶわ〜って感じです！最高です！ (2020年12月12日 23時) (
レス) id: 85cba31a0e (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - 名無し85099号さん» コメントありがとうございます！！そんな風に言っていただけて本当に嬉しいです！！最後までよろしくお願いします…！！ (2020年6月3日 13時) (レス) id: e5c6dc30ce (このIDを非表示/違反報告)
名無し85099号(プロフ) - ほんとに焦らされまくりました！本気でどの作品よりも主様のお話が一番好きです！大ファンです！最終章楽しみにしてます！ (2020年6月2日 21時) (レス) id: ead5991952 (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - 凛華さん» こんにちは、コメントありがとうございます…！照もかわいそうな感じになっちゃいましたもんね…、どのような形でふっか以外の落ちも書くか、今いろいろ迷い中です…、とりあえずは完結まで明言はできませんが、今後もよろしくお願いします…！ (2020年5月28日 18時) (レス) id: e5c6dc30ce (このIDを非表示/違反報告)
凛華(プロフ) - こゆきさん！こんにちは(^^)深澤くん、目黒くん落ちも需要あるって言ったのに、照くん落ちもすっごく見たいです……… (2020年5月28日 17時) (レス) id: 8c58893707 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こゆき
| 作成日時：2020年5月13日 15時
