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「クリスマス、約束したんだって？Aと。」
照が長い足を組み替えて、地面に視線を送る。
なんで照が知ってるんだ？
あいつが言ったのか？
「…マジでムカつく、勝手に1人で抜け駆けして。」
『え？』
照が顔を上げて、ちょっと口角を上げる。
「本当は俺も誘おうと思ってた。今年は。」
"今年は"
その言葉に、照のAへの想いの強さが滲み出る。
「しかも誘おうと思って映画のチケットまで買ったのに、」
言葉とは裏腹に照の口調はさっきよりも軽くて、
重苦しかった空気は緩んでいた。
「当日限りだから他に使い道ねーんだよ。」
ポケットから取り出した財布の間に挟まった二枚の紙。
それを引き抜いて、照が俺の前に差し出して俺に目線を送る。
…え？なに、
………もらえってこと？
困惑する俺の顔を見て、照は笑い声を上げた。
くしゃっとした笑みにはもう、さっきまでの悲しい表情は無い。
「これ、ふっかにあげるんじゃなくてAへのプレゼントだから。」
『は？』
「お前経由であげるだけだから。」
俺の掌に埋まった二枚の紙。
12月24日と印字された黒い文字。
『照、「だから、」
「……Aのこと、俺の分までにふっかが楽しませてあげて。」
真っ直ぐ。
真っ直ぐな瞳で俺を見て、照は笑って立ち上がる。
この時の俺には、照の考えてることの7割も理解できてなかったけど、
その真剣な言葉と表情に、思わずうなずいた。
「A、今家で寝てるはずだからさ、心配なら見に行ってあげて。俺は今日忙しくて行けないから。」
『…え、あぁ、』
……行くけども。
心配だから、見に行くけども。
「それと、」
照がポケットに手を入れて、歩き出そうとした足を止める。
「クリスマスプレゼントはピアスがいいと思う。」
そんな意味深な言葉を残して、
キョトンとした顔の俺を置いて照は去って行ってしまって。
『………は？』
……全然わかんねー。
俺はいろんな感情がごちゃ混ぜになった混乱する頭を抱えてついたため息が、
冬の青空に消えていった。
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ひすい - 面白すぎて一気に見てます、、！ふっかさんと両片思いに歓喜しながら、めめやひーくん切なすぎて今泣きながらコメント書いてます。笑色んな感情がぶわ〜って感じです！最高です！ (2020年12月12日 23時) (
レス) id: 85cba31a0e (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - 名無し85099号さん» コメントありがとうございます！！そんな風に言っていただけて本当に嬉しいです！！最後までよろしくお願いします…！！ (2020年6月3日 13時) (レス) id: e5c6dc30ce (このIDを非表示/違反報告)
名無し85099号(プロフ) - ほんとに焦らされまくりました！本気でどの作品よりも主様のお話が一番好きです！大ファンです！最終章楽しみにしてます！ (2020年6月2日 21時) (レス) id: ead5991952 (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - 凛華さん» こんにちは、コメントありがとうございます…！照もかわいそうな感じになっちゃいましたもんね…、どのような形でふっか以外の落ちも書くか、今いろいろ迷い中です…、とりあえずは完結まで明言はできませんが、今後もよろしくお願いします…！ (2020年5月28日 18時) (レス) id: e5c6dc30ce (このIDを非表示/違反報告)
凛華(プロフ) - こゆきさん！こんにちは(^^)深澤くん、目黒くん落ちも需要あるって言ったのに、照くん落ちもすっごく見たいです……… (2020年5月28日 17時) (レス) id: 8c58893707 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こゆき
| 作成日時：2020年5月13日 15時
