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『え、俺がうるさいから？』
「…まあ、そういうことにしとく。」
『俺そんなにバイト先ではうるさくねーよ？』
「知らん。」
ぶっきらぼうな口調とは裏腹に、Aの口端は少しだけ持ち上がってて、
『なんだよそれ、』
そう声をを漏らせば、彼女はフッと笑ってガラス玉みたいに綺麗な瞳を俺に向ける。
…なぁ、A。
俺最近どうしたらいいかわかんねーんだわ。
お前との距離感が掴めない。
どこまで踏み込んでいいのかわからないんだよ。
本当は今にでもお前のことが好きだってこと、率直に言えたらいいんだけどさ、
でもお前には好きな奴がいて、そいつとのこと考えると簡単には踏み込めねぇ。
「っくしゅ、」
俺を見てたAが突然小さなくしゃみをして、
『どうした、大丈夫？』
「あ、うん。」
恥ずかしそうに俺から顔を背ける。
『…風邪でも引いた？』
最近寒くなってきたもんな。
風邪という言葉にピクリと反応したAは、「……目黒か、」と声を漏らす。
『え、目黒くんがどうしたの？』
「…昨日まで風邪で休んでたから、もしかしたらあいつから移ったのかなと思って。」
……へぇ。
また目黒くん、かよ。
『…引き始めはちゃんと寝たほうがいいぞ。』
「うん、」
俺の言葉に素直に頷いたAの頭を撫でる。
細くて柔らかい髪の感触が手に伝わって、
胸の奥がくすぐったくなって、
彼女の肩からこぼれ落ちた髪を、自分の人差し指にくるくると絡めてみた。
「っ、何してんの、」
ほんのり色を持ったAの頬。
Aは他人にこうやって触られるのは好きじゃないはず。
俺の手を振り払わないのは、俺のこと親友だと思ってるから？…それとも、
『……前も言ったけどさ、やっぱ俺、お前の髪好きなんだよね。』
「っは？」
好きなのは髪だけじゃないけど、今は言えないからそれで誤魔化す。
俺の視線の奥でゆらゆらと揺れるAの瞳が熱を持って、白い頬はさっきよりもさらに赤く染まった。
…ダメだよ、そんな顔しちゃ。
Aには好きな奴がいて、
俺がそこに入り込めるかなんてわからないのに。
………勘違いしたくなっちまう。
普段はクールな彼女の表情がそんな風に赤らむのは、
その相手が俺だからなんじゃないかって。
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ひすい - 面白すぎて一気に見てます、、！ふっかさんと両片思いに歓喜しながら、めめやひーくん切なすぎて今泣きながらコメント書いてます。笑色んな感情がぶわ〜って感じです！最高です！ (2020年12月12日 23時) (
レス) id: 85cba31a0e (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - 名無し85099号さん» コメントありがとうございます！！そんな風に言っていただけて本当に嬉しいです！！最後までよろしくお願いします…！！ (2020年6月3日 13時) (レス) id: e5c6dc30ce (このIDを非表示/違反報告)
名無し85099号(プロフ) - ほんとに焦らされまくりました！本気でどの作品よりも主様のお話が一番好きです！大ファンです！最終章楽しみにしてます！ (2020年6月2日 21時) (レス) id: ead5991952 (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - 凛華さん» こんにちは、コメントありがとうございます…！照もかわいそうな感じになっちゃいましたもんね…、どのような形でふっか以外の落ちも書くか、今いろいろ迷い中です…、とりあえずは完結まで明言はできませんが、今後もよろしくお願いします…！ (2020年5月28日 18時) (レス) id: e5c6dc30ce (このIDを非表示/違反報告)
凛華(プロフ) - こゆきさん！こんにちは(^^)深澤くん、目黒くん落ちも需要あるって言ったのに、照くん落ちもすっごく見たいです……… (2020年5月28日 17時) (レス) id: 8c58893707 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こゆき
| 作成日時：2020年5月13日 15時
