63.カッコつけた ページ18
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渡「…離してくれる？」
大好きな声がして
緩まった樹くんの腕から顔を上げると
息を切らした渡辺先輩が
樹くんの腕を掴んでいた。
樹「先輩ですけど、
泣かせた奴には渡せないですよ」
渡「確かに俺が泣かせた。悪かった。
でもな後輩、言っとくけどな、」
樹「…」
渡「コイツを幸せにできるのは、
たぶん俺ぐらいだから」
「っ、、」
息が止まるかと思った。
それがどういうことか理解するのには
時間がかかったけど、
何故か嬉しくて、胸が鳴った。
樹「なんか…ムカつくんだけど(笑)」
渡「ごめん。ちょっとカッコつけた」
樹「面白いっすね(笑)
やっぱめっちゃいい人だったわ渡辺先輩」
渡「生意気だなお前(笑)」
渡辺先輩と樹くんは
さっきまでの空気とは打って変わって、
仲良さそうに笑い合っていた。
え？まさか、今ので打ち解けた？
2人のコミュ力恐ろしすぎない？
樹「俺お邪魔みたいだから帰る。
じゃあねAちゃん、と渡辺先輩〜」
「あ、え、ばいばいっ樹くん」
渡「じゃあね樹〜」
何このふたり、、、
樹くんは楽しそうにスクバを背負って
生徒玄関の方に消えていった。
.
渡「俺、お前に言いたいことも聞きたいことも
山ほどあるんだけど」
「す、すみません、、」
溜息をついた渡辺先輩は
私に向き直った。
渡「ていうかまず、俺のこと避けてただろ」
「え、っと…」
渡「あんだけ毎朝来てたのに急に来なくなったから
お前が来そうな時間にわざわざ登校したりして…
マジダサいじゃん俺…」
「ごっごめんなさい、、
あれは本当になんというか、本能というか、、」
私が焦って謝ると
渡辺先輩はクスッと笑った。
渡「…まあでも、よかった。
それで次にAに会えるまでに
全部ちゃんとしなきゃって思えたし
今まで優しくしてきた女の子全員に
俺なりに、しっかり、謝ってきた」
「清算、できたんですか…？」
渡「うん。まあ多少？ぶたれたりはしたけど」
右頬を摩りながら笑う渡辺先輩。
確かに、いつもなら透き通った肌が
少し赤くなっているような気がする。
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華(プロフ) - 蝶子さん» コメントありがとうございます(；；) 私の拙い文章を楽しみにして頂けていたなんて本当に本当に…嬉しいです…ありがとうございます…(；；) 嬉しいお言葉だらけでこれからも頑張れそうです！本当にありがとうございます！！ (2020年3月18日 0時) (
レス) id: d3c3bfbe55 (このIDを非表示/違反報告)
蝶子(プロフ) - えぇぇぇぇ( ノД`)…終わってしまって悲しい……この渡辺先輩がとっても好きだったので私の楽しみが……何度も読み返すと思います！素敵な作品をありがとうございました！ (2020年3月12日 21時) (レス) id: a7e7edc206 (このIDを非表示/違反報告)
華(プロフ) - れいなさん» 返信が遅くなってしまって申し訳ありません(；；) キュンキュンして頂けてとっても嬉しいです…！コメントありがとうございます！！ (2020年3月12日 16時) (レス) id: d3c3bfbe55 (このIDを非表示/違反報告)
華(プロフ) - ほのか????さん» お返事が遅くなって申し訳ございません(；；) 番外編という形でですがアップさせていただきました！これからもどうか、よろしくお願いします、、！コメントありがとうございます！ (2020年3月12日 16時) (レス) id: d3c3bfbe55 (このIDを非表示/違反報告)
華(プロフ) - あちさん» 返信が遅くなってしまって申し訳ございません(；；) もったいないお言葉ありがとうございます…めちゃめちゃ嬉しいです…(；；) これからも是非よろしくお願いします！！ (2020年3月12日 16時) (レス) id: d3c3bfbe55 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：華
| 作成日時：2020年1月12日 22時
