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掴めない ページ6

「ん、あれ…」


いつの間にか寝ていたのかと思いながら私は重たい体を起こした


「そういえば昨日…」


昨日のことをぼんやりと思い出して目を擦る


「私、生きてる。そっか、悟が」


あれ、悟


悟は無事なのか?


「悟!!」


そう叫んで動こうとした瞬間


ベッドの横から声がした


「なに?」


「え」


思わず声が漏れる


「やっと起きたのか、ぐっすり寝ちゃって」


呑気に欠伸をしながら悟が起き上がる


いや、え?


「なんで一緒に寝てんの?」


「なんでって、怪我したお前を高専まで運んで硝子に治してもらった後、仕方なくここに運んだんだよ」


俺も疲れてここで寝ただけだから、なんて言う悟に申し訳ない気持ちが込み上げてきた


「ありがとう…本当に、自分が恥ずかしい。」


顔を抑えてそう言う私に悟がため息をつく


「そんなの、予想外のことだから仕方なかったで済む話だろ。俺の方こそ、気付かなくてごめん。」


らしくもない悟の発言に私は顔を上げてじっと見つめる


「なんか、悟が優しくなった?え、なんかあった?」


「…なんもないし。」


いやいや、明らかにおかしいでしょ


なんかの呪い喰らった?(失礼)


「あ、そう。」


しばらく気まずい空気が流れる


「よし、じゃあお前のメガネ弁償するついでにパフェでも食べに行くぞ。奢るから。」


ベッドから立ち上がりそう言う悟に首を傾げる


「…なんで?」


「はあ?約束したから。」


「あ、はい。」


やっぱなんかの呪い喰らっただろ!!


そんなことを思いながら部屋に戻ってシャワーを浴びる


この傷、昨日の…


思ったより残っている傷を見てため息をつく


「私って、弱いんだな。」


悟にも迷惑かけちゃったし…あ、硝子にもお礼言わないと


「それから夜蛾先生に報告も…」


顔が引きつる


あんな自信満々に自分強いとか言っておいてなんなんだ私は


いっぺん人生やり直したいわ


そう思いながら髪を乾かし新しい制服に着替える


ドアを開けると壁に寄っかかりながら悟が待っていた


「よし、じゃあ行こうか。」


「いやちょっと待て、なんで私服。」


「?デートだから当たり前だろ。Aこそなんで制服なの。」


"デート"


悟からその言葉を聞くとは思わなかった


てかデートってなんだよ


いつからそういう関係になったっけ


「あ、はい。すみません。」


調子が狂って上手く言い返す言葉が思い浮かばず、私は言われるがまま悟の後をついていった

甘ったるい→←後悔の連続



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ぽゆお - 面白い! (2021年8月21日 20時) (レス) id: 1ae4b37a35 (このIDを非表示/違反報告)
菜ノ花桜(プロフ) - 苺ミルク飴さん» 嬉しい感想ありがとうございます!これからも地道に更新続けるので、よろしくお願い致します。 (2021年1月18日 18時) (レス) id: 99ef0c82f2 (このIDを非表示/違反報告)
苺ミルク飴(プロフ) - すごく面白いです!とても好みの作品でした。お体に気をつけ、更新頑張ってください!続きを楽しみにして待っています! (2021年1月18日 18時) (レス) id: 7e42020719 (このIDを非表示/違反報告)
菜ノ花桜(プロフ) - ぽんさん» ご指摘ありがとうございます。見落としていました、申し訳ありません。 (2021年1月17日 15時) (レス) id: 99ef0c82f2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:菜ノ花桜 | 作成日時:2021年1月17日 15時

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