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嫉妬 ページ15

「あ、もうこんな時間だ…」


ふと時計に目をやると、既に針は22時を差すところだった


「送っていきますよ。」


「いいよ、私強いから大丈夫!」


私が自信気にそう言う


「いくら強くてもAさんは女なんで。送らせてください。」


思わず胸がどくんと高鳴る


本当に、頼もしくなったな


「じゃあお言葉に甘えて。」


そう言ってお辞儀をし、ポケットからスマホを取り出す


「あ、充電切れてた。」


「大丈夫ですか?明日の用事とか」


「明日の任務は決まってるから大丈夫!でも一応急いで帰るね。」


「すみません、聞いとけば良かったですね。」


「恵は悪くないよ、そんなに重大なことでもないし。」


そうですか、と言って恵は玄関のドアを開けた


「おじゃましましたー!」


「またいつでも来てください。」


「うん、ありがとう。」


少し照れくさくなって小声でそう言うと、恵が立ち止まった


「?どうしたの、恵。」


私がそう言った瞬間


「あはは、僕が任務でいない間別の男と浮気?Aって本当に馬鹿。」


嫌味ったらしく話す声が聞こえた


「悟…なんで」


声にならない大きさでそう呟く


「Aさんは俺が誘ったんです。街中に一人で泣いてるの見て、ほっとけなかったんで。」


「へえ、でもなんでわざわざ恵の家行くわけ?」


低い声でそう言う悟に思わず肩が震える


「俺が一昨日誕生日だったから祝ってほしいって言ったんです。全部俺のわがままです。Aさんは悪くありません。」


「…恵はどうしてそこまでしてAのこと庇うの?」


「…幼馴染だからです。」


それを聞くと頭を抑えて悟は笑う


「取り繕うのに必死ってか?Aのこと好きなくせに。だから僕に怒ってんだろ?」


「え…」


恵が私を好きって、幼馴染としてだよね


「…分かってるなら退いてくれませんか。今からAさんを家に送らなきゃなんで。」


「なんで恵が彼氏面するわけ?Aと付き合ってるのは僕なんだけど。」


二人の会話はエスカレートしていく


「恵、私大丈夫だよ。悟と帰る。」


雰囲気を察知して私がそう言うと恵は渋い顔をしてこちらを見る


「だめです。今の五条さんは冷静を欠いてる…Aさんが傷付くだけです。」


「大丈夫、私のこと信じて。」


その言葉を聞くと恵は何も言わずに道をあけた


「帰ろうか、悟。」


悟の前へ立ち止まる


「もちろん、そのつもりだけど。」


そう言う悟は今までにない程不機嫌だった

話したい→←幸福感



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ぽゆお - 面白い! (2021年8月21日 20時) (レス) id: 1ae4b37a35 (このIDを非表示/違反報告)
菜ノ花桜(プロフ) - 苺ミルク飴さん» 嬉しい感想ありがとうございます!これからも地道に更新続けるので、よろしくお願い致します。 (2021年1月18日 18時) (レス) id: 99ef0c82f2 (このIDを非表示/違反報告)
苺ミルク飴(プロフ) - すごく面白いです!とても好みの作品でした。お体に気をつけ、更新頑張ってください!続きを楽しみにして待っています! (2021年1月18日 18時) (レス) id: 7e42020719 (このIDを非表示/違反報告)
菜ノ花桜(プロフ) - ぽんさん» ご指摘ありがとうございます。見落としていました、申し訳ありません。 (2021年1月17日 15時) (レス) id: 99ef0c82f2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:菜ノ花桜 | 作成日時:2021年1月17日 15時

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