4:夢と個性と諦めと ページ6
私は出久くんと下に降り、爆豪くんに落とされたノートを取りにいった。
「エサじゃないよバカ、僕のノートだ…バカ…バカヤロー…」
そう呟く出久くんに、そっと言った。
『出久くんはすごいよ。
無個性と言われても、バカにされても、ヒーローになりたいという意志は変わらない。』
私がそう言うと、出久くんはボソッと呟いた。
「なりたい…だけじゃダメなんだ。」
…そうだ。なりたいだけじゃダメ。
出久くんは、しっかりと現実をみてる。
…それでも…
『諦めないのはすごいよ。自信持て!!出久くん!!』
慰めのつもりでそう言った。
いつも通りの優しい顔でニヘラッと笑顔になる出久くん。
「ありがとう、Aちゃん。」
そう言われて、私も笑った。
そして、間もなく、こう質問された。
「そういうAちゃんは、ヒーローになりたいとか、思わないの？」
さっき諦めたとか言ってたっけ…？と出久くんが言った。
私はピシリと固まる。
「僕が言えることじゃないけど、諦めるのはもったいないかな…って、触れちゃダメだったかな…!?」
固まっている私を見て、出久くんはギョッとして私をみた。
うん。あまり、触れてほしくないかな。うん。
私は一息置いて、こう言った。
『…私は、“無個性だから”とかそんなの関係なく、ヒーローになりたいってのを諦めざるを得なくなってしまったってだけ。』
その一言に、何かを察してくれたのか、出久くんは、もう何も聞かなかった。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
あの後、出久くんとは道が分かれる所があったので、そこで別れた。
私は自分の家のドアを開ける。
無言で入ると、聞こえるはずのない「おかえり」という声が帰ってきた。
少しびっくりした。
『お、お父さん。今日、仕事じゃなかったっけ!?』
「…？あぁ、働きすぎって言われて、半休もらったんだ。」
そう言った私の父の職業は、“ヒーロー”だ。
そして、私の母もヒーローである。
父は、ここ十年間くらいで名をあげた、人気ヒーロー、『ウェザーディー』だ。個性は天候操作。とてもかっこいい。
…多分、頑張りすぎている所をみて、半休をとらせたんだろうなぁ。
私の父親ながら、とてもかっこいいよ。
そんなヒーロー家庭に生まれた私は、もちろん、“無個性”…なんて有り得なくて…。
そう。…私は、正真正銘の、個性持ち。
個性は『空間支配』だ。
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すこんぶ(プロフ) - コルシュさん» コメントありがとうございます!!気に入ってくださっているのですね!!嬉しいです!!これからもたくさんの萌えをプレゼントできるように頑張りますね!! (2018年3月29日 0時) (
レス) id: b7f0e1bf89 (このIDを非表示/違反報告)
コルシュ(プロフ) - すごく気に入ってます。これからも頑張ってくださるとこっちもとても嬉しいです。どんどん萌えをください。 (2018年3月28日 18時) (レス) id: ed00f6a4d7 (このIDを非表示/違反報告)
すこんぶ(プロフ) - 苺デラックスさん» コメントありがとうございます!!そう言って下さると嬉しいです!!どんどん萌えてって下さいな(( (2018年3月28日 3時) (レス) id: b7f0e1bf89 (このIDを非表示/違反報告)
苺デラックス - この小説本当にファンです！かっちゃんかっこいいです！ハグするシーンで萌えました！！ (2018年3月27日 4時) (レス) id: e851a42e9b (このIDを非表示/違反報告)
すこんぶ(プロフ) - みるくてぃさん» そーなんか!!あるあるやんな…!! (2018年3月22日 0時) (レス) id: b7f0e1bf89 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すこんぶ | 作成日時：2018年3月11日 22時
