騎士の国のお姫様【Knight A】２

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ミサ(ミル)side

私は、くそ兄貴こと天月とかいう輩がとても嫌いだ。嫌いというか生理的に受け付けないという方が正しいかもしれない。

あいつと初めて出会ったとき、あまりにも身体が受け付けず、全身に鳥肌。
何故かめちゃくちゃ気に入られてしまい、籠の中の鳥状態。義姉たちにも気に入られた。
唯一、友人のように接してくれたのが私の専属メイドである96だった。


天月「え、ミル？なんで俺から距離取るの？ミルの大好きなAちゃんも一緒に連れて帰るから。」


ミサ「無理に決まってるでしょ！！てか私ミルじゃなくてミサだし、もうA様専属メイドだし、A様の婚約者はKnightAだから！！」


天月「ミルはミルでしょ？俺の妹。」


ミサ「くそ兄貴！！あんな思いもうしたくないっての！！いつもいつもふりっふりのドレス着せられて、お城から出ることも滅多に許可されず、くそ兄貴や姉貴にお人形扱いされる私の気持ちわかる？あれ軟禁だから！！軟禁！！一回脱出失敗したときお前言ったよな？『脚の腱でも切った方がよかった？』って！！もう無理！！ナチュパス！！」


あ「ミサ、そんな大切にされてたの…？」


ミサ「ええそれは割れ物のようにね！！」


てると「二人ともこっちおいで。思ったよりシスコンこじらせてた。」


ミサ「ええ喜んで！！私はもう騎士の国の住民ですから！！」


あ「この人なんか怖いね、ミサ。」


ミサ「恐ろしい人ですよ。気に入ったらもうとことん自分のものにするような奴ですからね。」


めいちゃん「想像よりも嫌われてたね…。」


センラ「昔からあんなんでしたよ。」


しゆん「ミサさんめっちゃ口悪くない？」


まふまふ「あれが素ですよ。」


96猫「いけいけミル様！！今こそ勝つとき！！」


天月「…ええ、じゃあ俺はどうしたらいいの？」


ミサ「さっさと目の前から消え失せろ！！」


あの時の嫌悪感がよみがえってくる。くそ兄貴から距離を取り、A様という天使に癒されたことで少しはくそ兄貴への気持ちも落ち着いたと思っていたがそうでもなさそうだ。

でも、とにかく今はA様をお守りして、くそ兄貴と距離をとらなければ！！


天月「ミル、いい子だから戻っておいで？ミサって名前のほうがいいんならそれでもいいから。」


ミサ「戦争か？え？ここで殴り合うか？」


あ「私も戦う！！」


てると「やめよ？ねえやめよ？わかったから。」


天月「月の国良い所だよ？」


あ「観光にはいきたい！！」

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