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カミングアウト ページ1
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カズから元カノの話を聞いたのは彼と私が社会人になってから１年経った春の事だった。
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A：「元カノが？同じ会社にいたって…」
カズは肩をすくめてフォークでスパゲティを巻き付ける。
カズ、こと。二宮和也。かれこれハタチから付き合い始めて４年。同棲を始めて１年。
和也：「入社式でさ、驚いたよ。バッタリ偶然会って。」
A：「………。」
和也：「でも元カノって言ったって高校の時の話だし。今更どうこうなる事もないだろうし。」
A：「………。」
私の持ってたフォークは動かないまま、カズを見つめる。
和也：「だからAには言うつもり、なかったんだけど、さ。」
A：「………さ。って………」
和也：「だけどね？仕事上何かと縁あってなんだかんだで一緒のプロジェクト任されるようになっちゃって、」
A：「………。」
和也：「男と女では気が合わなかった俺たちだけど、仕事上では何かと相性もいいみたいで、」
A：「………………なにが言いたいのよ。」
和也：「んで。昔のことはキレイサッパリ忘れて、きちんとこれからは仕事のパートナーとして付き合っていきたいなーーー…なんて？」
A：「………はぁ。」
和也：「でもAに変に隠し事したくないし、ふとした時に口を滑らかしてもアレだし？」
いつの間にか和也のお皿の上のスパゲティは空になってて、コクンと最後のビールを飲み干した。
和也：「んで今更で悪いんだけどカミングアウト☆」
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作者名：ゆい x他1人 | 作成日時：2018年5月18日 0時
