* .。+*＊。.**+夜空の手紙* .。+*＊。.**..+ 2 (ページ10)

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大好きな笑顔ページ10

それから時々、海外向けの美容雑誌で和也を見かけることがあった。

長めだった前髪が短くなって色白の顔が余計白く見える。

テレビで海外のイベントが放送された時、和也も参加していたって友達に聞いたこともある。

彼はどんどん自分の夢に進んでいく。

春が終わって夏が来て秋が終わって冬。

そうしてまた春が来る。

彼がカナダに行ってどれくらい経っただろう。

私もあえて彼を探さなくなっていた。

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葉子：「Aさーん、ご指名です。」

A：「はーい。あれ？この時間予約あったったけ？」

スタッフの葉子ちゃんに呼ばれて振り返る。

30歳手前で私は自分の店をオープンさせた。

都会から離れて少し田舎に移り住んで。

葉子：「それが予約してないけどいいですかって2名。」

A：「2名？」

待合スペースに目をやると長身のカップルがこっちを見ていた。見たことのある懐かしい顔。

A：「………雅紀くん………、沙羅！」

沙羅：「Aーーーーー！」

大きな声でそう言うと沙羅は私に抱きついて来た。隣には相変わらず陽だまりのような優しい笑顔の雅紀くん。

A：「やだ、来るなら連絡くれたらよかったのに！」

沙羅：「うふふ、驚かせようと思って♡」

雅紀：「やっと来れた。素敵なお店だね。」

A：「ありがとう。」

変わってない。ホッとする。

懐かしさで胸がいっぱいになった。

大好きな、笑顔。