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人生で一度だけ ページ8

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抱き合って。

離れては、私たちはまた抱き合う。

1年を埋めるように。

取り戻すように。

もうこれ以上ないくらい、キスを繰り返す。





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俯いて息を切らす私を彼は自分の方に向かせて、またキス。

キスの嵐。

苦しい。

涙が出る。

まるでこれが最後みたいに。


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A:「………う、」

キスをされながら、身体が苦しいのと心が苦しいので呻き声が出た。

それを黙らせるように彼はまた深い深いキスをした。

ズルイよ。和也。

こんな忘れられなくして、爪痕残して。

酷い人。

そうして自分は外国で好き勝手して私はどうしてたらいいの?



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A:「クソチビ。」

和也:「あん?」

息を切らせながら和也の顔を見上げる。

A:「あ、んたなんか………すぐに忘れてやるんだからね?」

彼に組み敷かれながら全然説得力なんてないけど。

和也は私を見下ろしながらこれ以上ないくらい愛おしいって顔をする。

そんな顔されたら、涙が出るじゃん。

A:「あんた私のこと大好きでしょう。」

和也はしばらく見つめて、静かに笑って言った。




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和也:「………人生で一度だけ、踏ん張ってくるわ。」

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作者名:*まぁ* | 作成日時:2020年2月19日 21時

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