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見てる世界 ページ4
ムクリ。和也の顔をみるのが怖くて身体を起こして正面を見据える。
A：「だって、和也がここを出てったら誰が私の髪を切るの？」
和也：「………。」
A：「2日酔いになったら…誰が介抱してくれるの、お粥…」
空気が変わる。
和也の視線が、痛い。
A：「誰が…作ってくれるのよぅ………、」
ギュッと眼を閉じた。閉じないと、涙が出てきそう。
少しの間の後、和也の手が私の前髪に触れたから、身体がビクッと強張った。
前髪、掻き上げられて、また顔覗き込まれる。
A：「………。」
和也：「………出てけって言ったの、お前じゃん。」
A：「………、」
和也：「出てって欲しいんだろ？」
A：「………出て、」
ダメだ。
言葉にならない。
和也：「………A、」
A：「出てって欲しくないよ！！！」
和也の手を振り払って顔を睨み上げる。
A：「でもだって仕方ないじゃん！違うもん！和也の見てる世界と私が見てる世界は全然違う！気付いちゃったから、仕方ないじゃん！1年前、浮気したって自己申告された時は、内心ホッとしたよ！これで和也を自由にさせてあげられるって」
和也：「………。」
A：「………仕事の話………私には全然してくれなかったでしょ？」
和也はジッと私を見つめたまま。
A：「分かってたよね？和也だって。」
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作者名：＊まぁ＊ | 作成日時：2020年2月19日 21時
