日本に ページ11
店を閉めた後、二階の自宅に上がると雅紀くんが手料理を用意してくれてて、沙羅は冷蔵庫からワインを取り出した。
テーブルの上には美味しそうなオートブルがならべられてて、とってもいい匂い。
A：「雅紀くんありがとう。休日で遠出までしてきてくれてるのにごめんね？」
雅紀くんはエプロンを手際よく取ると、
雅紀：「全然。それよりAちゃんと料理してるんだね。調味料揃ってて驚いた。」
A：「田舎だからスーパーとかコンビニが結構遠いのよ(笑)観念して作ってる。」
雅紀：「なるほど(笑)」
沙羅：「でもシングルで住むにはもったいない。いい家建てたね。」
A：「ふふっ。田舎だからできたのよ。」
雅紀：「俺もこれくらいの所に店建てたいなぁ…」
沙羅：「あら、私はゴメンだわこんな田舎。」
A：「悪かったわね、じゃあ雅紀くんここに住んだら？(笑)」
雅紀：「いいね。」
沙羅：「じゃあ私もここに住むー！」
A：「こんな田舎嫌なんでしょ。」
ふざけ合って笑い合いながら、雅紀くんの美味しい料理を久しぶりに食べる。
くだらない話をどれだけしただろう、気が付いたら最終電車の時間が近づいていた。
A：「駅まで送る。」
立ち上がって上着を取ろうとしたら雅紀くんに止められた。
雅紀：「いいよ、帰り1人で危ない。」
A：「でも…送りたい。」
雅紀くんは優しく笑うと首を横に振って、
雅紀：「ダメ。」
って静かに言った後ちょっとだけ、真面目な顔。
雅紀：「ニノが、」
A：「………え？」
雅紀：「ニノが日本に帰って来てる。」
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作者名：＊まぁ＊ | 作成日時：2020年2月19日 21時
