当日 ページ45
誕生日当日。
朝から皆慌ただしくしていて、廊下にバタバタとした足音がひっきりなしに響いている。
その足音で朝起きたくらいだ。
｢騒がしいな…｣
嬉しそうに上がっている口元を手で隠しながら、そう呟いた。
｢A、入るぞー｣
｢っ…あぁ｣
汗が首筋を伝い、床にポタリと落ちた。
頭の中で489、490…と数えながら、ドアの向こう側から聞こえた声に返事をする。
｢うおっ…お前誕生日くらい休んでろよ。部屋のど真ん中で筋トレなんかしやがって｣
｢丁度いい。暇なら背中に乗ってくれ｣
｢話聞けよ｣
休みたいと思うほど疲れてなかったし。
何より皆が俺のために動いてるのに、俺だけただ休んでるだけってのも申し訳ない。
だからずっと腕立てしてた。
筋トレしとけば無心になれる。体に疲労は溜まるものの、これが一番楽だった。
結局筋トレは中断し、真面目に父さんの話を聞こうと向かいあって座る。
｢それで？何かあったのか？｣
｢もう少しで宴が始まるってだけだ｣
｢もうやるのか？まだ昼間だぞ｣
現在12:30。昼間から飲むのかよ…。
ほんとこの世界の人達って肝臓強いよな。
鋼で出来てんのか？
いや、二日酔いの屍が並ぶくらいだし、そんなこともないのか。
｢皆もうヤル気満々みたいだぜ？｣
｢いやまぁいいけどさ…｣
明日の朝、甲板に死屍累々が広がっているのが目に浮かぶ。
｢シャワー浴びたらすぐ行く｣
｢おう｣
クローゼットから適当に服を出して、シャワールームへ向かった。
________________
5分ほどで汗を流し、さっさと着替えて甲板に向かう。
廊下は奇妙なくらいに静かだ。
てっきり何人かは騒がしくしてるもんかと思ってたが…。
まぁ、甲板で飲んでるんだろう、と特に気にすることなく甲板に続く扉まで辿り着いた。
何の疑いもなく、扉を押し_____
パン！！！
｢うぉっ…！｣
｢｢｢A、おめでとう！！！｣｣｣
破裂音とともに、祝福の言葉が鼓膜を揺らした。
唖然とする俺の頭に、クラッカーのカラフルなリボンが落ちた。
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ライキ - 反応が遅れてしまい、申し訳ありません！更新ありがとうございます！！陰ながら応援させてもらってます！！これからも楽しみにしてます！ (2022年12月4日 19時) (
レス) id: c3cdfe919e (このIDを非表示/違反報告)
柳(プロフ) - 哀羅さん» ありがとうございます！ (2020年11月16日 16時) (レス) id: 93b38c73d0 (このIDを非表示/違反報告)
哀羅(プロフ) - 柳さん» 今、フォローさせてもらいました！！！ (2020年11月16日 7時) (レス) id: 4b111e8b4e (このIDを非表示/違反報告)
柳(プロフ) - ありがとうございます！フォロバさせていただきますね！ (2020年11月15日 23時) (レス) id: 93b38c73d0 (このIDを非表示/違反報告)
哀羅(プロフ) - 明日、Twitter探してフォローさせてもらいます！ (2020年11月15日 22時) (レス) id: 11aacecd07 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柳 | 作成日時：2019年10月18日 20時
