【名探偵コナン】黒ずくめの組織の下っ端

死にたくない ページ14

まぁ、子供相手の話し方は人によって違う。

…それはつまり、途中から本性で話していたことになる。

本当にただの変な人だったのか…少し調べてみるか。


｢ねぇ、安室さん。さっきのお姉さん初めて来た人？｣


皿洗い中の安室さんに質問する。

安室さんは俺と目を合わせ、少し考える素振りをしてから答えた。


｢うん、初めて見た人だったよ｣


もしお姉さんが黒の組織の仲間だったら、少しくらい反応を見せてくれると思ったが…さすがバーボンといったところだろうか。

ポーカーフェイスを決め込まれてしまった。

まぁ、組織の人間なのだから当たり前か。


｢そろそろ帰った方がいいんじゃないか？コナン君。蘭さんが心配するよ｣

｢そうだね、そうするよ。またね、安室の兄ちゃん！｣

｢うん。またね｣


何者なんだあの人…。

結局名前も聞けなかった。

…一応、灰原にも話しておくか。




貴女side


｢つっかれた〜〜〜〜〜〜〜！！！！｣


家に帰り、電車の中でひっきりなしに鳴っていた携帯を取り出した。


｢バーボン、非通知、松田…｣


電話の通知はこの三人。

てか誰だよ非通知って。

そしてLINEの通知は…


｢うげぇ………｣


500…だと！？

えーっと、グループ、松田、萩原、立原さん、友人A、友人B、か。

グループのメンバーは松田、萩原、伊達、私。

松田と萩原はきっと大した用事じゃない。

だってこの前スタ連(スタンプ連打)してきたんだぜ？

すんごい五月蝿かった。

あの時は即ブロックしたわ。

当然の仕打ち。


友人A、友人Bは置いといて…

さて、立原さん。何かあったんかな。


『組織の幹部、バーボンが次のお前の上司だ。なぜ幹部と距離を置きたかったのかは知らないが、仕事は今まで通りこなせ。健闘を祈る』


業務連絡か。

立原さんとは知らず知られずのいい関係だったんだが…

仕方ない。

あの人はもう私の上司ではない。

無駄に関わる必要もないだろう。


そう思い、私は立原さんの連絡先を消した。

大変お世話になった人だが、躊躇いなんてなかった。

下手に関わって死にたくないからね(白目)


｢さて、と。…まずいな｣


何がって？

そりゃ上司が幹部、しかもバーボンになったことだ。

いくら警察官と言えど、恐らく"公安警察"。

日本を守るためなら、なんでもするだろう。









…詳しくは知らないけど。


つまり、私がライと繋がっているとでも報告されれば、私は殺される。

私はまだ、死にたくない。

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