【名探偵コナン】黒ずくめの組織の下っ端

私の仕事 ページ2

遺体があるという部屋に、さっきエントランスで貰ったカードで入り、状況を確認する。

さすがというべきだろうか。

証拠という証拠はほとんど残っていなかった。

そこからまた遺体を運んだりしたわけだが…。

方法は企業秘密だ。



家に帰り、もう一眠りしようと椅子から立ち上がったとき、スマホが鳴った。


｢今度は何だよ…。非通知？｣

『氷菓さんですか？』

氷菓とは私の名字である。本名だ。

偽名なんて持っていない。

｢はい、そうですが｣

『僕はバーボンといいます』


…嘘でしょ？

なんでコードネーム持ってるやつが私なんかに電話掛けてくるんだ？


『ある人物から優秀な下っ端がいるというのを聞きまして。その人に電話番号を教えてもらったんですよ』

｢私の上司、立原さんですね？｣

『…理由は？』

｢私の電話番号を知っているのは2人だけ。
私の上司と"友人"です。私は組織に入った時点で携帯を変えました｣


お互い"友人"なんて微塵も思ってないけどね。


私は携帯を複数持っている。

この仕事用携帯に登録しているのは立原さんだけ。

"友人"は登録してない。

相手が勝手に番号を知っているだけ。


｢それから登録したのはあの上司だけです。
友人は、私の番号は知っているけれど、私は登録していないんです。

しかも、友人は私の電話番号を教えるなんてことしないでしょうし。

…立原さんに上手く漬け込んだみたいですね。
わざわざお疲れ様です｣

『漬け込んだなんてそんな…』


イイコぶっちゃって…。

私がこんな言い方を出来るのは、バーボンがNOCだと知っているからである。

この前、警察官らしき人と電話しているのを見てしまった。

勿論誰にも言ってない。言えるわけがない。


｢酒でも飲ませたんでしょう？デロデロになったところで、情報を聞き出した。でも、残念でしたね。出てきた情報が私なんかの情報で｣


いやマジでお疲れ様だわ。

わざわざ下っ端のあの人から情報を聞き出そうとするなんて…。

　
｢まぁ、そんなことより要件は何ですか？｣

『…貴方とお会いしてみたいなと思いまして』


無理。私は会いたくない。

だが、上司からの命令を断るわけにはいかない。


｢場所と時間を教えてください｣

『一応言っておきますが、プライベートと受け取ってもらって結構ですよ？』

｢いえ、仕事です｣


組織の人間と会うのにプライベート？

ありえない。

(遅くなりましたが)設定→←私の仕事

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す