続き ページ4
神ちゃんが離れてから、俺の気持ちは静かに沈んでいった。
重岡「気持ちを伝える…か。」
ボソッと呟いた独り言は、誰にも聞こえるはずないと思っていた。
淳太「どうしたん?しげ。悩みなら聞くで?」
背後から淳太の声が聞こえた。気がつけば、楽屋にメンバーの姿がなく、俺と淳太だけいたみたいだ。
淳太「ごめん、実はさっき見ちゃってん。もうしげの気持ちはわかったから。」
淳太はそっと俺の隣に座り、気まずそうな顔をして俺と目を合わせないようにしている。
重岡「え、わかった…?」
俺は再確認のため、もう一度言葉にして聞いてみた。淳太は、頷いてもなお俺の顔を見ようとしない。
自分でも状況がわかっていないが、ここで話を逸らしたらもう二度と伝えられない気がして覚悟を決めた。
重岡「バレたなら、しゃーないわ。淳太、あのな」
淳太「っ言わんくてええ!聞きたくない!!」
完璧なまでの拒絶。俺の言葉を遮って、淳太の怒鳴り声だけが響いた。大きな声に驚きましたが、何より拒まれたことに心が痛かった。
重岡「なんで、淳太が泣きそうやねん…」
俺は誰にもあたることができない気持ちを全部ぶつけたくてしょうがなかった。
なのに、なんでよ。俺の方が泣きたいのに、なんで淳太が泣くん?
淳太「ごめんな、しげ。俺のこと気持ち悪いと思うかもやけど、しげの気持ちもわかっちゃったけど、最後やと思って言わせて。…好きやったで」
全然上手く無い笑みを浮かべ、俺をじっと見た。
重岡「え、誰を好きやの?」
淳太「しげを。ごめん。気持ち悪いよな。」
重岡「いや!えっ!!全然!え?!?!」
俺は1人でパニック。淳太は俺がからかってると思って段々と拗ね始めてきている。
重岡「いや、ごめん!なんも理解できないから、もう一回言って!!」
淳太「だから!好きやっで言っとんねん!」
淳太は真っ赤になりながらも、大きな声で叫んだ。ああ、俺の聞き間違いじゃなかったんだ。
勢いに身を任せて、俺は淳太を抱きしめた。
重岡「俺もずっと好きやった!」
淳太「嘘や。だって、しげは神ちゃんのこと…」
重岡「俺は淳太が好きなんや!誰よりも、この世界で一番淳太を愛してる!!」
淳太「うぅっ…紛らわしいねん!ッグス、俺も愛してる。」
泣きじゃくる君に、ゆっくりとキスをした。
*
重岡「そーいえば、なんで神ちゃんが出てきたん?」
淳太「だって、神ちゃんとずっと見つめ合ってたし、その後に気持ち伝えるって言ってたから。」
156人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズWEST」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
わか(プロフ) - bob_cute_さん» コメントありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです!ご期待に添えるかわかりませんが、後日談のエピソードを書かせていただきます! (2021年3月5日 7時) (レス) id: 9a62f9f41f (このIDを非表示/違反報告)
bob_cute_(プロフ) - 何気に「必要」のようなお話好きなんでまた書いて欲しいです。 (2021年3月4日 9時) (レス) id: 10fe3ed1ba (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:わか | 作成日時:2020年12月23日 20時